9.5 台風がやってくる。学校も明日は休校と決まっている。夕方、現場が気になって前まで行ってみる。足場のシートがめくられて外壁があらわになっている。風が強くふくと危険なのでシートをよけてあるのだけど、まだまだシートが取り外されるのは先のことだと思っていたので、なんだかどきっとする。予期なくご対面しちゃって恥ずかしい。 9.7 雨が降り続き、雨があがると同時に強い風が吹き出す。夜の中、風がうなっていた。そして強い風の次の日は、景色がクリアに見える。こういう日は、高いところから遠くを眺めるのが気持ちいい。遠くのものはぼんやりかすんで見えます、という空気遠近法ではなく、遠くのものにもピントがしっかり合う。目が良くなったような錯覚。あの山間にいる羊の群れも見えるし、あの島影に隠れた船の船尾も見える、ような気がする。昔の人は目が良かったっていうけど、空気が綺麗だったせいもあるよね。 9.8 明日のPTC、講師の先生に画材で葉っぱ付きの大根をリクエストされ、ここらへんの野菜売ってるところを軒並み回ってみる。無い。無いよねえ、季節じゃないもの。畑をやってる人に聞いたら、やっぱりこれから寒くなって種をまくっていう。今お店で売ってるのは、遠いところから葉っぱなんかすぐにばっさり切られてはるばるやってきたものなんだろう。ひとつのものに的をしぼっていろいろな店を巡ると、それぞれの店の違いがよくわかる。大根ひとつ、どんな大根がどういうふうに取り扱われているか、ちがうもの。 9.9 PTCの絵手紙授業、終わりました。これはPTAと教師と子供が一緒に授業をやるという企画ですが、勝手も分からないし余計な気も使ったりで、実質的な作業よりも気持ち的に難儀でした。みんなで考えようとかみんなで決めようとかっていうのは、どこに決定権があるかがぼんやりしちゃうので、やりにくい。でもまあ、そんなこんなでやってるうちに、それぞれの関係性ができていくのは面白かったかな。今回、成功だったなと思うのは、招いた講師の先生が、絵が上手だったこと。描き上がったものに対して、ほーっという声と拍手は何よりで、そういうものに触れて自分の創作意欲を刺激するのは、とても良い経験だと思うのだ。
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