・若かりし糸井重里が司会をしていた「YOU」。
清志郎とチャボが出演して、自分たちのライブビデオを見ているというまったりとした企画。ギターを抱えてぽろぽろと音を出しながら、全く気持ちの在処の見えない、素の清志郎がよかった。
・井上陽水のデビュー40周年、4回シリーズ。
陽水、おもしろーい。小学生の頃、傘がないや夢の中へや青空ひとりきりや、歌ってました。テレビなんかに出ないし、レコード買うお金もないし、ラジオ聞いたり、雑誌の歌詞カード見ながら。ここにも出て来た清志郎や、リリーフランキーとの語りも面白かった。やっぱり40年も人気者であり続けるということは、そういう魅力が枯れることなく、こんこんと溢れるようにあり続ける人なのだ。
・あべ一座の「あべ上がりの夜空に」
宮藤官九郎構成、演出の歌謡バラエティショウ。全国から「あべ」さんを一般公募し出演者を選抜。芸能人もすべて「あべ」さん。阿部寛やあべ静江、そしてもちろん阿部サダヲ。いちばん美味しかったのは、NHKアナウンサーの阿部さんでしょう。NHKホール紅白歌合戦の冒頭、客席からアナウンスするあの人。
内容は、「あべ」へのひっかけがこれでもかと続くので、疲れてくるのであるが、さすがクドカン、めげずにそのばかばかしさでひっぱっていく。あそこまでやりきらないと、芸として成立しないのである。舞台は阿部サダヲのものだったけど、フィナーレはなんだか満足度があった。名前が同じなだけで、なんか親近感や愛情がわくし、連帯感が生まれて、平和な空気になるのだ。人間てそういうものだって思う。
・佐野元春のザソングライターズ、ゲスト矢野顕子。
いつも笑って話をけむに巻く矢野さんが、真摯に答えていた。ホームという言葉について。自分の場所、自分の帰るところ、それは家族ということではなく、自分自身なのであり、それこそは矢野顕子の伝えたいことの核心なのだというくだりは、おおと思いましたね。かつて佐野さんと矢野さんの「自転車でおいでよ」にやられたからねえ。嬉しかったです。
・同じく矢野顕子と上原ひろみの、スタジオライブ
上原ひろみ、初めて見ました。かわいいのに、すごいパワー炸裂ってかんじでした。ふたりとも楽しそうで、ミュージシャンの仲良しコンビっていいなあとうらやましい。
・爆笑問題のニッポンの教養、東京藝術大学と坂本龍一の回
爆笑問題の話法というか、つっこみどころはまあさておき、藝大生や藝大の先生たちを垣間見ることができました。教授も、あいかわらず教授だった。藝術について思いを巡らすこと、世の人々はもっとしてもよいのでは。