朝日新聞で時々読みかけていたのだけど、その時読んだ記事がとても素敵(すてきって、あまり私使わない言葉だけど、あえて使ってみたい)だったので、ちゃんと読んでみようと思って手にした本。もちろん、偉大な音楽評論家であり、文章も魅力的なことは知識としてあったけど、いつか読むかも的な存在だった。
いやあ上手な文章。クラシック音楽のこと知らなくても、ついつい引き込まれてあっと言う間に読み終えてしまった。聞いたことのない曲や指揮者や演奏家のことなのに、言葉が巧みでなんだか充分納得してしまう。音楽のことを語るのにうってつけの言葉使いなんだろうと思う。批評やら評論やらを読んで、こんなふうにしみ込んでくることはあまりない。そんな感覚的な表現で言い切ってしまっていいのかしらんという疑問は、この際全然問題ないやと思いながら、素直に吉田先生の講義を聞きました。クラシック音楽も楽しんでみたいなと思うけど、時間も労力も(お金も)かかりそうね。