「ジョン・ケージ 混沌ではなくアナーキー」白石美雪 武蔵野美術大学出版局

その吉田秀和の新聞記事で紹介されていたのがこの本。4分33秒ピアノの前にただ座っておわりのジョン・ケージ、という認識しかなくて、こういう了解の仕方は全然だめね。曲の作り方や音楽的な難しい話はささっと読み飛ばすような読み方しか出来なかったのだけど、どうしてあのような作品をつくるのに至ったのか、ケージはどういう時代の流れのなかにいたのか、どんな人生を送ったのか、というような彼の音楽の背景がよくわかった。ケージの耳、ケージの骰子、ケージの茸、ケージの笑顔。

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