本屋で見かけた時、あっと思って手に取って、ツムトアって言われてもズントーではじまっちゃったからなあ、見過ごす人もいるかも、でも私がわかるくらいだからズントーファンならわかるか、とぱらぱらページをめくる。
ふんふん、文章のみ。デザインは葛西薫、写真は杉本博司、出版社はみすず書房。おーきてますねえと思いながら、えっ、三千円もするの?
しずかに本を置きました。バランス的にちょっと高い。いや読みたいし、よかったら買いたいとも思う。でも、ちょっと待て、になってしまった。
そういうときの、たよりになる味方、図書館。
読みました。でもやっぱりちょっと高いでしょ。文章も、講演原稿がほとんどなので、言葉でなにか構築されていることもなく散文的。詩情に満ちた建築をつくる人だから、それでイメージは合ってるけど、なにかもっと期待していたものはついぞ現れなかった。期待し過ぎ?
ペーター・ツムトア「建築を考える」みすず書房