ここ数年でいちばん足を運んでいる美術館は、兵庫県立美術館。ちょっと観に行こうか、という気にさせる企画展がたびたび開催されるのである。
今回はパウル・クレー。
2011年のクレー展(国立近美などで開催)、おわらないアトリエというサブタイトルの企画がとても面白かったので、今度はどうかなと少し懐疑的な気持ちだったのだが、まあクレーをたくさん観られるのならいいかと思い、出掛ける。記念講演会で、この展覧会の企画者本人のお話が聞けるのも良し。
開館と同時ぐらいに到着して、ゆっくり鑑賞。しつこく鑑賞。後ろ髪引かれながら、会場を後にしてカフェでおひる。14時からお話。もう一度入場して観てもいいよというお許しがあったので、再び鑑賞。
昔は、解説や案内などに目を留めることなく、作品そのものよっ!というかんじで、ぐいぐい作品に突進していくような見方だったけど、最近はちょっと変わってきたかな。
企画にひと工夫あったり、企画者の意図があるような展覧会の場合は、案内されている事柄を理解することで、より展示を楽しむことができる。
特にクレーは、1990年頃から研究が進展して、いろいろなことが解明されてきている。そういうことを丁寧に観て行くと、またこちらのイマジネーションもあらたに刺激されるのである。
それにしても、クレーの研究ならやってみたかったよなあ。と、ちょっと嫉妬しちゃうのでした。