デジカメが不調で写真が載せられないし、全然書き込む気も起きず。でも、文章を書くのに、絵にたよっていてはいけないのである。ビジュアルに傾いていくと、思考の深さが失われるというものだ。新しいカメラも買う気があまりないし、(使っていたのは、デジカメが発売され始めた頃のデザインだから、すごく分厚くて、デジカメじゃないような。でも画像がきれいだし、頼りがいのあるしっかりした量感で、気に入っていた)文章トレーニングということで、写真なしでいくよ。
梨木香歩ファン
今、読みまくっているのはこの人。最初、「西の魔女が死んだ」を読み、(映画になる前です。映画は観ていません。どうだったのかな?)それほどでもなかったのですが、次に「ぐるりのこと」を読んで、や、や、面白い人がいる。で、で、「沼地のある森を抜けて」ときて、あとは手に取り次第。なんとなく興味をひかれておつきあいが始まった頃の、どんどんと世界がひろがっていくかんじ。あーもっと知りたいってかんじ。好きな人ができて嬉しいってかんじ。
ニコ・ピロスマニ
去年、画集を見て興味深く思っていたので、日曜美術館で放映(1/25)されてびっくり。それで同日午後、図書館にて、その番組に解説者としてでていた人のニコ・ピロスマニに捧げる絵本(「大きな木の家 わたしのニコ・ピロスマニ はらだたけひで 冨山房インターナショナル)を見つけて、またもやびっくり。
わたしには、やさしさやあたたかさにあふれる絵を描いた作家、で括ってしまう印象とは別ものがあるのだけど、その人やTV番組としては、とてもハートウォームなおはなしに仕上げていました。今の時代に求められているものとして。
織物
織物をするために通っている大学のホームページに、私の織物が紹介されています。ちょっと恥ずかしいですが、なにやら嬉しい。
http://www.h-bunka.ac.jp/community/topics/index.html
TVドラマ
山田太一脚本のTVドラマが始まって、毎週木曜日の夜の楽しみができた。「不揃いの林檎たち」をしっかり観た世代なので、第1回の放映で、台詞まわしが耳に入った途端、これよーっでした。出演者が次々登場するたびに「きゃー岸部一徳!えー風間杜夫!八千草薫じゃん!」と大喜び。生活の細々とした道具の選び方や、登場する人々の背景をしっかりかたちづくる小物や、このロケ地はどこだろかとか、ついつい細かいところまでじーっと見入ってしまう。
エンヤの歌がタイトルバックで流れるのを聞きながら、なんかこのかんじってと記憶をたどる。
「岸辺のアルバム」も山田太一脚本で、もちろんこれも観てるけど、ここにはジャニス・イアンの曲が流れていた。(主題歌はウィル・ユー・ダンス)そして、同じくジャニス・イアンといえば「グッドバイ・ママ」。(この時の主題歌はラブ・イズ・ブラインド)このドラマ、あまりにも可哀想でいつも涙なしには観られなかったのだけど、でもただのお涙頂戴なだけではない人生の悲哀のようなものを、その時中学生だった私は、初めて噛み締めていたような気がするのである。主人公のシングルママ坂口良子が住むアパートには宇野重吉と北林谷栄の老夫婦が住んでいたり、岸部一徳と范文雀が、詩人とイラストレーターの夫婦として絵本を作っていてそれが谷川俊太郎の詩だったり、(というふうに記憶しているのだけど、もしかしたら全然ちがうかもしれない)いろんなことに目覚めていく年頃には、かなり刺激があったのだった。もう一度、本当にみてみたいとずーっと思っていたドラマ。で、調べたら、この岸辺とママ、共に堀川とんこうというプロデューサーの手になるもので、こんなふうに誰も知らない外国人の曲をドラマのテーマ曲として流したのはドラマ界初めてのこころみで、それが奇しくも大ヒット。だったのだそうだ。そうなのだ、このジャニス・イアンのレコード、私が初めて自分で買ったLPレコードだったのである。月日が流れて、こんなふうに明らかになって、しみじみしてしまう。ちなみに、堀川とんこうの本も図書館で見つけた。(「今夜も、ばり飯!」平凡社)いろんなものを動員させてひとつの世界をかたちづくるテレビドラマの面白さが、伝わってくる。
一週間に一度の楽しみっていうスタンスが日常の中にあるのは、なかなかいいものだ。