いつも持ち歩くポケットPCから自宅のMacを遠隔操作することでモバイル環境をつくっている人がいる。
持ち歩くポケットPCは、自宅のMacのディスプレイとキーボードの役割を担っているだけなので、通信速度の影響は比較的少ない。つまりワイヤレスディスプレイとワイヤレスキーボードを持ち歩いている状況。
どこにいても同じ環境で仕事をしたいという欲求はデジタル/アナログに限らずだれにでもあると思うが、現時点ではなかなか魅力的。
Appleのジョブズも最初からネットワークコンピューティングを狙っていた節がある。
従来はデスクトップと同じ環境をどこでも実現するために、デスクトップと同じ性能を持つというコンセプトのPowerBookを製造してきた。
サーバーのOSもハードも通信インフラも整いつつあるので、そのうちあっという仕組みが出てくるかも知れない。
これは、「空間」が固有の「場所」に依らずに成立することを可能にするための装置とも言えるわけで、大地にしっかり根を生やした建築だけが必ずしも空間をつくっているわけじゃないということを、改めて確認させられる結果になると思う。
逆に建築の建築たる所以をあらためて考える機会を与えられるわけです。