そもそも韓国に行こうと思った理由は、現在建築中の自宅の壁に、韓国の紙を貼ろうと思ったからです。
韓国の古建築のオンドル部屋は、床が茶色い油紙で、壁と天井が韓紙を貼っています。調理の熱を床下に入れて暖房するので、床は一酸化炭素の侵入を防ぎ、壁と天井はすきま風を防ぐように考えられています。
数年前に行った安東は、慶尚北道に位置し(三国時代の新羅)、日本では出雲と深い縁がある地域です。
慶尚道は、統一新羅から李朝の間、政治家を多く出した地域で、独立後も長く政界を握ってきた地域です。安東は中でも名物が両班と言われるくらい、有力な官僚を生んでいます。(ちなみに韓国は日本のような封建制ではなく、官僚制だったので、いわゆる大名はいない。)
その安東の名産である韓紙と、麻布を買いに行こうというところからスタートしたのです。
最初は、広島市唯一の海外との交通機関であるフェリーで行こうと思ったのですが、出発する一週間前に老朽船の機関が壊れたとの連絡があり、飛行機で行くことにしました。(結局、航路は廃止になるとのこと)
気を取り直して、旅程を変更し、安東に2泊、ソウルに3泊することにしました。