古い家をギャラリーに

先日、妻の知人の女性作家3人(洋服、染、織り)が小さなギャラリーをつくるというので、お手伝いに行ってきました。
場所は、呉市の広大川の西岸にある小さな町。
木造平屋で、結構古くなっているけど、中庭に昔の煙突(こんにゃくやさんだったらしい)が残っていたりしてなかなかいい味のご老体という状況。
僕は完全なお手伝いのつもりなので、どんな空間をつくろうとしているのか非常に楽しみだった。
室内は天井をぶちこわしているので、小屋梁も屋根の垂木も野地板も見える状態。
壁は繊維壁や樹脂系の塗り壁など部屋によっていろいろ。
僕は小屋裏に大きく明いたスペースを工事中の我が家の端材を持ち込んで大工仕事。

古くなった壁をはがしているうちに、はがした壁が素敵ということになって、内装は既存の壁をはがすだけ仕上。
床は、構造用合板に、泥と墨汁を塗って、乾いた後にオイルで押える。
土間風のスペースだけは、ペンキを塗ろうという話が、今日の電話で壁をはがすことにしたとのこと。

人間が直接手を下して美しく整えるという行為は非常に貴いことだが、そこを外したときに一瞬現れる表情の美しさもきちんと評価出来るようでありたい。
単に壁をはがすと言う行為によって現れた古い建築の表情の美しさ(?)を自信を持って空間として仕上げてゆくことの面白さに便乗させて貰って非常に楽しめた一日だった。
今度は庇のトタン張りと、電気の配線工事をやるので、その時にはある程度の輪郭は浮かび上がっているだろう。
一つ一つの作業を通して、あれはいいけどこれはだめよねーという感じで手探りで進むのだが、なんとなく時々やってる素人フットサルに似てる。
具体的に玉を出すことでお互いがコミュニケーションするような感じですね。

老子と利休の練習問題のような感じになるかな?と今の段階では思っています。
10月完成予定

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