「経済が血液なら、おれたちミュージシャンはリンパだね。」

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産経新聞ENAK 近藤等則インタビュー

近藤等則のインタビューを読んで、なるほどと思ったフレーズがある。
「今じゃだれもが、お金が世界の血液だ、なんて考えているけど、人間の体にはリンパ腺がなけりゃ免疫が失われて病気になってしまう。よしんば経済が血液なら、おれたちミュージシャンはリンパだね。どっちがいいじゃない。人体は、両方を巧みにオーガナイズしている」

社会と文化は、僕たち人類にはどうしても必要な二つの要素。
社会は煎じ詰めれば金であり経済。
文化を煎じ詰めれば芸術。
この間で僕たちはいつも苦労しながらも生きてきた。
ある時は、社会が文化を利用するし、ある時はその逆もある。

芸術は社会に侵されず純粋性を保とうとするし、社会は抽象的なきれい事ではなく目の前の現実の問題を解決しようとする。
そもそもアートやアカデミーは社会から別れてできたもの(昔は地球が太陽の周りを回っていると言ったら投獄されたからね。)だから、純度を保つことが存在を主張することになるが、社会と完全に切れてしまったらナマケモノが木からぶら下がっているのとかわらなくなる。

特に建築の設計は、ファインアートでもなく、商業デザインでもないところで、みんな頑張っているので、近藤さんのリンパというのはすごくわかる。

近藤さんの近況はKONDO MANIACS

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