一つの絵を描く

2006年5月31日

個々の力はそれほど高くなくても、チームプレーで思いの外いい結果を出すことがあります。
それは、チームのみんなが共通の絵を描くことができているケース。
個人でも実は同じです。日々、刻々と新しい事象が発生していますが、次に何をしたらいいのか明快であるなら、早く、正確に、高い品質の仕事ができるのです。
集団であると、一個人よりも次のイメージを持つことは非常に難しくなりますが、一緒に物事を解決する経験を重ねることで、共通のイメージが次第に絵になるまでクリアになって行くのです。

明日未明の日本×ドイツ戦。W杯最後のチェックの場です。ここの前半で出た課題を後半に解決し、宿題として残ったことを、次のマルタ戦で確認しなければなりません。
現時点で完成している必要はないが、数カ所の要点以外はあらかた絵が描けているという状況が望ましい。
しかし、戦術の根本的なところが食い違っているようですね。
 
高原は、FWが孤立することを恐れ、DFラインを押し上げて欲しいと思っていて、、、
俊輔は、緩急のリズムを持ちたいと思っていて、、、
中田は、前線で球を取って攻撃につなげたいと思っている。かなり前掛り。
ツネ様は、下がり目でしっかり守りたいと思ってる。

でかくて強い相手と勝つために、それぞれが描いているイメージは間違ってないと思うが、とても一つの絵になるまでには至ってない。
一つには、それぞれが見ている時間帯が違うのと、それぞれが体験した日本代表の経験の違いが大きいと思う。

監督が指揮官であることを放棄しているので、主要メンバーが話し合って歩み寄るしかないと思うけど、それぞれが自分の意見を曲げるためにも、ガツンという経験が必要だろう。
そう言う意味で、前半は強烈に苦いほうがいい。
前半2点取られて、後半1点取り返すという展開が一番ベターだと思う。

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