万城目学さん

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中学生の息子が薦めてくれたので、万城目さんの小説をいくつか読んでみました。
デビュー作である「鴨川ホルモー」は、京都の大学に通う大学生達に伝わる秘密の行事を描いたもの。
京大生が主人公で、京都の大学や地域がかなり具体的に出てくるにも関わらず地元民的目線ではないので、実際京都の大学に通ってた人かなと思ったらビンゴでした。
僕も学生時代、休みのたびに京都の庭や寺を廻っていたので、なんとなくの気分はわかります。
「ホルモー六景」は、「鴨川ホルモー」の外伝的な短篇集。
構成がしっかりしてるので、外伝が厚みを深めるいい感じに仕上がっています。
「プリンセス・トヨトミ」は、大阪が舞台。
大阪城の地下に・・・・という話。
ある商店街が濃密に描かれています。著者の育った街だそうです。
大阪育ちで京大法学部卒。この小説でも、内閣法制局に出向した経験のある会計検査員が主人公で出てきます。
子供の頃に妄想しがちな愉快なお話をファンタジーとして作品に仕上げてるというところは面白いですし、都市や街といった空間的スケールの描き方も面白い。
ヤングアダルト世代からお年寄りまで楽しめる時空間の物語です。

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