梅雨が終わってしばらく夏らしい乾いた暑さの日が続いていましたが、湿った空気が悪さをして、日本海沿岸に記録的な豪雨を巻き起こしているようです。
この梅雨という厄介なものは他の国では以外とないようで、アフリカや欧州、アメリカ大陸でも無い。インドは雨季や乾季はありますが梅雨ではない。東南アジアから日本、朝鮮半島南部までの現象のようです。
この梅雨がもたらしたものは多く、緑豊かな自然環境と同時に、自然に感謝し畏れ、敬う意識も醸成しているように思います。
日本人の特性のうち、調和する能力は、気候や自然環境と農作業の長い歴史の影響がおおいと思います。
梅雨によって育てられてることに先ずは感謝したいと思って毎年暮らしています。
この梅雨がなぜ起きるのか?明確なヒントはなかったのですが、あるときヒマラヤ山脈がその原因との話をきき、なるほどと腑に落ちました。
東から西に大気が流れる時、ヒマラヤ山脈によって北と南に気流が別れます。それぞれ対照的な特徴を持つのですが、それが再会するのが中国南部から日本にかけての地域だそうです。
そのぶつかり合いが梅雨前線ということです。
飛行機が飛ぶ原理の説明に使う翼と二つに別れる気流の図を思い出すとよくイメージできると思います。
つまりヒマラヤ山脈がなければ二股に別れることもないので、東南アジアや東アジア南部の気候はもっと平べったいものだったかもしれません。
ひょっとしたらパキスタンやイラン沿岸部のような気候であった可能性もあるのか?
実は、アジア人の祖先も同じで、アフリカを出発した人類は、ヒマラヤ山脈の北と南に別れました。
北に行った人たちは一重まぶたのしょうゆ顔で、モンゴルで遊牧をしたり中国で覇権争いをしたりしていました。
南に下った人たちは、今は水没しているインドネシアの大陸でのんびり暮らしてたと思います。その末裔はインドネシアだけでなくタイやポリネシアに住んでいます。二重のソース顔。
その両者が合流したのも中国南部から日本、朝鮮半島南部あたりです。
この東アジア南部という地域の魅力は、ヒマラヤを始点とするの分かれ道の合流点という地理的条件によって成り立っている。
そう思うと、梅雨が更に愛おしく思えてきます。