災害ボランティアについて

日本では、チャリティとボランティアが混乱して認識されているようです。
清らかな慈善活動という意味合いをもつチャリティは、キリスト教を背景とするもので、成果よりも行う人の精神性が重要視されます。
有閑夫人がバザーをする。みたいな。
ボランティアは、義勇兵を語源とするもので、自主性が必須の条件。自己責任能力のある人が、自発的に活動に参加することを意味します。

日本の自然災害では、行政が行う復旧工事は、原則道路や河川、橋梁など公共構造物が主。
被災した個人の家や宅地の復旧は、一義的には被災者本人がやるべきものとなっています。
災害ボランティアは、被災者本人の復旧を手伝うことが基本的な活動となります。

被災者の援助依頼と、ボランティアの支援を仲立ちするのが、ボランティアセンターですが、自治体や社会福祉協議会が主として行っています。
ここは、仲介するのが仕事なので、そこで何をするのか?は、行ったボランティアのグループが、依頼者の要望を元に作業を行うことになります。

災害ボランティアには、チャリティ的なイメージはほとんどなくて、変な慈善心で取り組む人は、ほとんどいないと思っていいでしょう。いても数十人に一人という感じ。
当たり前のように集まって、当たり前のように作業し、終われば帰っていくという、仕事をするために集まった極めて士気の高い集団という感じです。

いつ、どこで、どんな自然災害がおこるかわからない時代です。
毎年のように異常気象による自然災害も起こっています。
自然災害で被害にあった人を支える仕組みが、地元で機能するかどうかが、その後の復旧、復興の結果に直結するとおもいます。
ボランティアは、特別な慈善心の強い人がやること・・・という誤った認識が、この仕組の普及を拒む一番の障壁だと思います。

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