恒春半島

たまたま検索したら、高雄行きのLCCのチケットが取れたので、長期の連休は8日ほど台湾南部に行ってきました。

今回のテーマは、台湾最南端、山岳地帯に住む原住民族、高雄の現代建築を観ることなど。

南部の恒春半島あたりは、海に面する絶景と都市部から離れた環境条件から、マリンリゾートとして特異な雰囲気です。かつては陸路も十分でなかったようで、北中部の平野の都市とは隔絶されたような土地。
玉ねぎの産地で、ちょうど出荷時期のタイミングで、レストランでも玉ねぎが美味しかった。炒め物にいりこを使っていたり。味付けが薄味で、素材の味を活かしたものばかりで。

恒春

清の時代に作られた城壁の残る恒春は、台湾の地方の集落の雰囲気があり、リノベカフェや、独立書店もあって、コンパクトないい地方都市でした。
空港からのバスから降りて、先ず水餃子。そして散策。城壁や城門で町を囲み、常に賑わいが絶えないいい雰囲気です。清朝最後の城郭都市。
恒春は、明治初期に日本との軍事衝突があったために作られた城です。首狩族であるパイワン族に、宮古の漂流漁師が捕獲され、大量殺害されたこと(宮古島島民遭難事件,牡丹社事件)がきっかけだったようです。それがきっかけで、外交交渉となり、台湾の領有が清、琉球が日本との合意につながったようですから、東アジア史的には非常に大きな出来事だったわけです。白洲正子さんのおじいさんがこのとき活躍し、後に初代台湾総督になっています。

南湾

ビーチに面する南湾という集落の宿に移動。このあたりは、大正時代に日本の捕鯨の拠点があった場所でした。4月でも気温は30度超えてるので、海水浴は可能。
ただし、シーズンではないので、どこもオフな感じ。飲食店も少なく、朝食屋もない。繁盛してるのは、西洋人の客が常にいるピザ屋と、ボサノバという名前の西洋料理の店。今回はパス。アジアにいる西洋人は、西洋人向けの店にしか行かない説。

日本で例えると、、、ミニ沖縄、ミニ宮崎といった感じのエリアなので、水族館が観光の核になっています。国立海洋生物博物館は大きなジュゴンと、たくさんのペンギン、巨大な昆布が目玉です。行政が整備する観光施設は、子供の教育に力点を置いているようで好感が持てます。
ダイビング屋さんもたくさんあるので、サンゴ礁の海に直接潜ったほうが楽しいかもしれない。

バスは整備されていますが、何かと不便なので、スクーターのレンタルで廻るのが基本のようです。日本と台湾は国際免許の条約が違うので、何かと面倒。なので、無免許で乗れる電動スクーター二人乗りで移動しました。取り外し式のバッテリーを2台設置し、空になればケーブルをつなぎ替えるという仕組み。
24時間で800元(3,000円程度)でした。最高速度は30km/h程度、上り坂では10km/h。自転車と同じ扱い。

鵝鑾鼻半島

鵝鑾鼻(がらんぴ)という名前は、太川さんと蛭子さんが路線バスを乗り継ぐ番組で連呼してるのが耳に残っていたので、気になっていました。番組では時間内に到着できなかったのですが。
宿から鵝鑾鼻までは13kmくらいで、途中に立ち寄りながらの電動バイク初体験でした。車とはスピードが違いすぎるので、自転車専用レーンがないと怖い。
湾岸の眺めは素晴らしい。
南はバシー海峡で、フィリピンまで250km程度。台湾の北から沖縄本島までよりも近いです。もちろん目視はできません。民族的にも台湾原住民族とフィリピンはつながりがありますし、この二国の近さは予想外でした。
戦前も、アメリカがフィリピンを侵略したのも、中国への足がかりでしたし、日本も台湾をてこに東南アジアへの進出を図りました。その先にある南シナ海では緊張感が。。。
かつての日本最南端の地という事も含めて、いろいろ勉強になります。

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