サグラダファミリアの完成

サグラダファミリアは、いつ完成するのか?と、何十年も語られてきましたが、2026年に敷地内の塔は全て完成する予定とされています。が教会の完成ではないようです。

夏に国立近代美術館のガウディ展で、計画の経緯や模型を見て、その理由がようやくわかりました。

ガウディは、サグラダファミリアの二代目の建築家で、ガウディが就任した時に計画を大きく変更します。
向かって右にある生誕の門を先行して建設していく過程で、その規模がどんどん大きくなって、教会全体の規模も大きくなる。
その結果、正面の入口は敷地内に収まったが、そこに入るための階段は隣の敷地にはみ出してしまう計画となっています。

サグラダファミリアの完成模型。水色の線が道路。道路をまたぐ階段から正面入口にアプローチする計画となっている。

現在の航空写真(google)。水色の線が道路、ピンクの線が正面入口に至る階段

隣の敷地には、ブロック一杯に建物が建ち並んでいて、当然それぞれに権利者や住民がいます。
ここを立ち退いてもらわないと、正面の入口や、そこに至る階段、アプローチの建設ができません。

階段は道路をまたぐ計画ですが、車が通過できる高さだと、階段の位置が高すぎるので、道路は封鎖するしかないように思えます。

サグラダファミリアの隣の一等地を買い上げて立ち退いてもらうという事が財団にできるのかわかりませんが、この問題を2019年より着手してるようですので、いずれ進展はあるのかもしれません。
両隣と同じように、正面入口側のブロックも公園とするのが理想だと思いますが、時間はかかりそうですから、側面から出入する期間が長く続きそうです。