図書館と本屋の融合

今年のGWは、九州の北西部をぐるっと回ろうということで、まずは武雄にやってきました。
温泉の後、武雄市図書館に寄ってみました。
カルチャーコンビニエンスクラブが関わって改装した図書館として話題になったものです。

エントランスを入る前から、商業施設の構えができていて、図書館に向かう高揚感とはまるで違うものを感じます。

スターバックスと雑誌売場、座り読みできるカフェ。図書コーナーは奥に。
まさに、図書館と本屋の融合。
利用者の年齢層や、テンションも図書館とはまるで違います。広島で例えるならLECTの本売場の様相です。

全国の図書館がこうなるべきとは全く思いませんが、役所の理屈で制約をはめてた世界に、一つ風穴を空けたのではないかと思います。
隣接する児童図書館は、もっと自然な形で図書館とカフェが融合していました。
年間800万円の赤字とか。
気持ちのいい施設を税金で整備するわけですので、負担増は仕方がない。
民と官の中間に、面白いことができる余地があるなら、公共施設も、今後は躊躇すること無く、様々な民間の施設と融合すれば面白いと思います。
ただ、その負担をどのように、誰が?という課題は残ります。
民間の商業施設なら消費者が負担。
公共施設なら、一部利用者残りは税金。
今回のようなケースでは、増税するのがベターなのか?

取らぬ狸

Jリーグはあと1節で中断となります。
広島の記録的な首位独走が際立つ今シーズンです。
14節終了して勝ち点37 平均2.64ですので、平均勝ち点2.0を優勝争いラインとすると、9ポイントの貯金があると言えます。
2位のFC東京は勝ち点27 平均1.93なので、1ポイント借金という形。

現在の勝ち点がどの程度のものかを、残りの獲得すべきポイントから逆算すると、、、

34節*2.0=68ポイントを優勝争いラインと想定。
広島は残り20節で31ポイント必要 平均1.55
FC東京は残り20節で41ポイント必要 平均2.05

1勝1分=平均2.0
1勝1敗=平均1.5 なので

広島は、10勝1分9敗 又は9勝4分7敗で平均勝ち点2.0達成となります。1勝1敗+αペース
FC東京は、11勝8分1敗 又は12勝5分3敗 又は13勝2分5敗 といった感じ。1勝1分+αペース

中断期間でコンディションも変わるかもしれませんが、かなり有利な状況にあるのは間違いないです。

メガネ先輩と義城

以前から冬の五輪では、カーリングは観てました。
今回は特に面白くて、ほとんどの試合観たと思います。
韓国代表は、スキップのメガネ先輩をはじめ、みなさん慶尚北道の義城出身で、金さんとのこと。
にんにく娘と呼ばれているようです。

今から10年以上前、韓国の両班が住んでいた伝統住宅を見て回るのが好きな時期がありました。
その時に、にんにく娘達の出身地の義城にも行きました。
義城の名家、義城金氏の宗家です。
韓国は部族社会なので、有力な部族が地方で同族集落を作って生活するスタイルで、その宗家は一族の神主のような形で先祖を祀る行事を年中行うというものです。
その宗家は、部族長の私邸であると同時に、宗教施設の本部でもあるというもの。
にんにく娘達も、この金氏の一族なのでしょう。

千畳閣が望むもの

厳島神社とその周囲の建築の配置には、ルネッサンスの影響があるという説があります。
配置については、神社の桟橋を先端と中心として、鳥居と右の千畳閣、左の大願寺が45度ずれて配置されているというもの。
厳島神社も、鳥居に対するパースペクティブを強調するために、奥から鳥居に向かって柱の間隔を狭く、天井高も低く計画されているというものです。
鳥の目でランドスケープを計画する概念が、ポルトガルの宣教師や一緒についてきた技術者などから伝わったのでしょう。

昨日、九州に住む友人の大工さんと一緒に千畳閣に行ったので、そのあたりを確かめてみました。
千畳閣は、丘の上から鳥居に向かって棟のラインを合わせて建っていますが、建物の中心は、あくまで円の中心に向かう神社の方角。
鳥居に向かっては、小さな丘がある上にアプローチの側なので、鳥居に向かう視線は目的外だろう。

では、神社の方に向かっては、建物の水平に回る長押が切り取られ、柱も2本途中で切り取られています。
その軸が向かう先に、宗像三女神を祀る厳島神社の本殿があるのかと思ったけど、違います。
本殿の背後の小さな森を、軸の中心に配置しているのです。

厳島神社の本殿の背後には、観音像があり、観音信仰をしていた平清盛は、宗像三女神にお参りすると同時に、その背後の観音様をお参りする構造にしたという説もある。
その観音像が、その中心にあるのか?
と思って千畳閣にいた神職の方に森について聞いてみると、、、
自分たちも立ち入ったことがないとのこと。
観音像については、かつてそこにあったという言い伝えはあったが、確かなことは自分はわからないとのこと。

神社の背後の森については、ますます興味が出てきました。

神社の系譜 なぜそこにあるのか (光文社新書)

近代日本建築にひそむ西欧手法の謎―「キリシタン建築」論・序説