防災について考えてみる その2

災害に遭ったり、その後の不自由な生活を送ることも、広い意味の人の生活であることは間違いありません。
望む、望まないにかかわらず。
防災用品をいかに揃えるか?どう準備するのか?
そこも、ネガティブな条件、ネガティブな環境をいかに気持ちよく暮らすか?という発想で考えたい。

まず、使うシーン、使う場所で整理してみました。

1.サバイバルのためのコンパクトな道具群 → リュック型の避難袋
 個の生命を守るための最小限の道具。被災した後、避難所に到着するまでに必要な道具。
およそ12〜24時間程度すごすためのもの。
□救急セット
□防寒用のアルミシート
□空腹を癒す簡易食品
□ナイフ、栓抜き、缶切
□懐中電灯
□ラジオ
□ポンチョ
□ライター、火打ち石
□浄水器
□ホイッスル
□軍手
□歯磨き、タオル、ティッシュ、マスク、小銭
□予備のメガネ
□水 500ml

2.避難した場所で生活するための持ち運び可能な道具群 → 大型の持ち出しバッグ
 緊急避難し、状況を把握した後の生活に必要な道具。
もしも2〜3階に住んでいるなら、地上に下りるための縄梯子もあったほうがいいですね。
□医薬品
□カセットコンロ、ボンベ12本
□鍋、小型圧力鍋、食器
□食料
□寝袋
□衛生道具、石鹸、トイレットペーパー
□ランタン、ヘッドライト
□カッパ
□水タンク
□ラップ、ビニル袋
□さらし10M:手ぬぐいにも包帯にも使えます。

3.ライフラインが途絶えた自宅で暮らすための道具群 → 宅内に分類貯蔵
水道や電気、ガスがなくても最低限の生活ができるように。
□救急箱
□食料
□飲料水:2L*人数*3日分
□生活用水:18Lポリタンク
□ブルーシート

キャンプなど山でのサバイバルと、市街地で被災した場合のサバイバルでは必要な道具が異なってきます。
市街地では避難所が整備されているため、小学生の通学距離に避難所があると思います。
避難所に辿り着ければ、先ずは災害から逃れたと言っていいでしょう。
そのときに持ち出せる重さ、容積、バッグの形、置き場所などを配慮したほうがいいと思います。
詰め込みすぎてもしかたがない。

入りきらないもの、又、自宅に取りに帰る事ができたときに利用するものを、大きなバッグに用意しておきます。お湯が沸かせるかどうかが、その後の食生活に大きな影響を与えます。カセットコンロ、ボンベ、鍋、食器があればいいですね。カセットコンロは風に弱いので、防風のためのアルミの天ぷらガードがあれば完璧です。寝袋も必要になると思います。テントがあれば尚よし。キャンプ道具とほぼ同一内容でいいと思います。

家で生活できる状況であっても、水道が止まってしまえば非常に困ったことになります。
トイレも使えない。電気がないと携帯の充電もできないし、パソコンも使えない。
そこで、電気ガス水道が止まっても暮らしていける最低限のものをストックしておいたほうがいいと思います。台風で長期間停電することもあり得ます。
飲用の水に加えて、生活用水もストックできるといいです。
保存食品は、防災用の物が沢山出ていますが、それを買い込むことが果たしていいのか?
それよりも、日常的に使えるものを常にストックして使いまわす方がいいのではないかと思います。
賞味期限も、1年程度のものであれば普通の食品から探すのは難しくありません。
それを年に一度(例えば毎年3月11日とか9月1日とか)入れ替えて食べてしまうというのが無理なくできるように思います。
お湯がなくても食べれるものもあったほうがいい。乾パンやアルファ米は定番ですが、リッツやグラノーラ、ビーフン、ビスケット、フルーツの缶詰などいろいろ工夫すると多様な食生活が送れると思います。

防災について考えてみる その1

先日、今度結婚する友人(師匠)にお祝いをしようと思って連絡すると、新しく家族となる二人の生活の原点となるサバイバルグッズがいいとのことでした。
今年の防災の日にたまたま宮崎駿の「風立ちぬ」の関東大震災のシーンを観たこともあって、防災のことを前向きに考えようと思っていたところだったので、我が家も便乗することにして、いろいろ研究することにしました。

先ずは、漠然と災害と思っても仕方がないので、それぞれの家を基本に起こりうる災害のことを考えてみます。自治体がハザードマップを作成していますから、具体的に定量的に起こりうる災害を想定するところからスタートします。
大きいものでは地震ですが、大きな揺れだけでなく、火災や津波、土石流も起こりえますし、その後の余震やライフラインの破壊等様々な複合的な災害になりえます。
水害は津波や高潮、河川の氾濫、広島の三角州であれば内水面浸水も起こります。
台風や竜巻も今年は大きな災害を起こしました。

広島県防災web
平成19年度(2007年度)広島市地震被害想定調査報告書

次に、過去の災害や復旧に関する資料に目を通します。
地理的環境が似ているケースのものがいいと思います。太平洋沿岸でしたら東北、都市部であれば阪神等。
人間は楽観的でも有り、悲観的でもあり得ます。どちらも未来を想像する助けにはならないので、極力身の回りの環境がどうなるのか?想像してみることが大切です。
例えば、我が家は太田川の氾濫では浸水50cm未満。津波は30cm以上1m未満。
最寄りの活断層が震源となる地震が起こった時、最大震度は6強。その時木造の16%は全壊、30%は半壊の予想です。死者の想定は5000人のうち10人、負傷者100人。2000人が小学校に避難し、そのうち1000人が避難所に滞在し続け、1000人が疎開するという想定です。
全壊、倒壊の建物から救助又は脱出できるかどうかが、先ずは重要と思われます。斧やバールを取り出しやすいところに用意しておいたり、鞄にホイッスルを入れておくことなども効果的と思います。
半数近くの建物が全半壊する予想ですから、避難所に大量の人が溢れる予想。断水を含むライフラインの破壊も起こるので、地震後の生活を維持するための道具や備品のストックも必要になると思います。
特に衛生関係備品はみんな非常に困ったようです。

同時に防災の本を読んでみました。
命を守る又は救う事のできる時間が過ぎた後は、被災地での生活が始まります。
阪神大震災では、最長7ヶ月の避難所暮らし、最長7年の仮設住宅暮らしをした人がいます。
重要な情報をメモしているだけですごく助かることもあると思います。

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Jリーグ2ステージ制

2015年よりJリーグが2ステージ制になるようです。
目的は観客動員数の増を狙ってのこと。
中位クラブのシーズン後半のマンネリ化防止には一定の効果はあると思います。
カープも現在3位。優勝争いをしてるのか?と思うくらい広島もかなり熱くなっています。

しかしJリーグは2シーズン制を持ち出す前は、秋春制を主張していたはず。
それと重ねてみれば、本来の目的が透けて見えると思います。
つまり、欧州の秋春制に合わせることで秋入学又は夏卒業を増やそうということ。
東大と同じで、選手の流動性を高めようという話。
この決定に代理人はさぞ喜んでると思います。
クラブ側としては、冬に無料で出て行かれるよりは、契約が残っている夏にいくばくかのお金を残して欧州に行くことを期待しているかもしれません。
国内の移籍は主に冬、海外への移籍(又は帰国)は夏と言う形で、前期と後期では多少チームの作り方やメンバーも変わってくるでしょう。選手(代理人)によっては、夏に契約が切れるように契約期間を決めたがるケースが出てくるかもしれません。
2ステージ制は、グローバルな世界と日本固有のマーケットをつなげることを目的とするなら、サッカー界のTPPとでもいうべき制度といえます。

しかし、どこが優勝してもおかしくないJリーグは世界でも珍しいリーグ。
それでもスタートダッシュが上手くいったチームと、後半追い上げるチームが混在するケースが多いように思います。
今年もスタートが良かった横浜が前半1位、前半安定して良かった大宮が前半2位。
後半は今のところ首位は新潟(通年11位)、2位は名古屋(通年10位)です。
ちなみに広島は前半2位、後半今のところ13位、通年3位
通年のリーグ戦であっても、一年を通じて常に強い訳でもないケースが多いので、前期と後期ではトップが大きく入れ替わる可能性が大きい。
後半4位の位置にいる鳥栖は現在降格争いの可能性のある位置にいます。
中位クラブが多いJリーグらしく、前後期でごろごろと順位が入れ替わって、運がいいところがトーナメントで優勝する・・という感じになるのでしょうか。
この制度は、夏に補強できる資金力があるクラブに有利に働きますし、監督の途中交代も増えるでしょう。
クラブの強化やマネージメント力もより重要になりそうですね。
大企業のバックアップのない強いクラブをふるい落とすことがこの制度の真の目的かもしれません。

宮崎駿さんの引退会見

昨日、宮崎さんの引退会見をネット中継していたので観ました。
引退後も、愛妻弁当を持ってアトリエに通勤するとのこと。
ジブリを引退するわけでも、クリエーターを引退するわけでもないので、先ずは一安心というところです。
じゃ何から引退するのか?
長編アニメの監督/演出業を今後やらないということのようです。

記者会見の中で、何度も何度も語っていたのは、長編アニメの監督業はつらくて、向いていないということだったと思います。
絵を動かすことにかけては、世界で最も素晴らしい力を持っているのですが、監督業はまるで別の才能が必要な仕事。
本人にしてみれば、二足のわらじを履いて仕事をしてきて、やっと本来の絵を描く仕事に一本化したいということなのでしょう。
監督業を引退することで自由を得るという発言も何度もしていました。

僕はハイジ世代なので、藁のベッドにシーツを掛けるシーンや溶けたチーズをパンにのせるシーン、美味しそうな白パン、高原の春の草花など、思い出に残るシーンはたくさんあります。
初めて演出した未来少年コナンも、飛行機の翼の上で足の指でリベットをつかんで体を支えるシーン。ラナを抱きかかえたまま高層ビルから飛び降りて、足の先から頭の先に痛みが突き抜けるシーン。
数限りないほどのシーンを、映像の技術で僕達に届けてくれました。
しかし監督業との二足のわらじが、映像をつくる本来の才能を制限していたのかな?と言葉の端々から思わざるを得ませんでした。
高畑さんとの関係がどうなったのかよくわからないけど、少なくとも高畑さんと同等の監督が出現することはなかったのだから、これも仕方のないことだったのでしょう。

お疲れ様でした。
ありがとうございました。

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