ホーム初勝利 三角×四角

昨日は、ACLの第4戦、広島のホーム初勝利を祝うことができました。
ビッグアーチから登ってきた丸いお月さんも祝ってくれるそんな夜でした。

広島は、高萩が長期離脱、槙野、ストヤノフを欠いている状況ですが、浩司が快調に復帰していることと、横竹が存在感を増しつつあること、山岸がフィットしてきていること、山崎や桑田が復帰したことなど、すこしずつですが良い材料もあります。

広島は危ない時間帯はありながらも、華麗に攻撃し、泥臭く守ると言う感じで、非常にわくわくするサッカーを見せてくれました。
三角形を組み合わせたようにピッチに広がった広島の選手は、面白いようにパスが繋がります。
4バックのアデレードは、ラインを作りつつ攻めて来る感じ。
大柄で小器用さに欠けるアデレードは、非常に強いチームなのですが、疲れや季節の変化のせいか、激しさも今ひとつの感じでした。
横竹は非常に楽しみです。ガツンと相手を潰す感じが頼もしい。そういう選手は広島はあまりいないので。
佐藤の得点直前のフリーになる動きも要チェックです。フリーになって余裕でゴールしているように見えますが、CK蹴るまではGKやDFからこずかれるなど、しっかりマークされていました。蹴った瞬間すり抜けてあの場所に立ってると言うのはすごいことです。

しかし、ACLは面白い大会ですね。
ずーっと同じチームとのリーグ戦のJリーグやナビスコ、天皇杯に比べると、一試合にかけるモチベーションはまるで違います。
自分の町にこんなに面白いサッカーをするクラブがあってほんとに幸せです。
監督と、監督を信頼して任せている久保さんに感謝です。

天皇杯 5-0

昨日は久々の休日&久々のサッカー観戦でした。
天皇杯二回戦の広島×JSC戦です。
天皇杯は、プロアマ合わせた様々なカテゴリのカップ戦なので、プロアマがぶつかる二回戦と、元日の決勝(明治神宮で初詣でをして、その後国立でサッカー観戦というのは羨ましい元日の過ごし方です。)が、天皇杯らしい試合です。
この試合は、観音の広スタであったので、有料の試合を見るのも久しぶりですね。盛田が二得点とった試合以来かな。

日ごろは、広いビッグアーチで分散してる人たちが、狭いスタンドに集まってくるので、ビッグアーチであれば、席によって違う客層と混在して座ることになるので、結構新鮮です。
お客さんも、普段は僻地にあるビッグアーチには来ないような雰囲気の人も多く見かけます。昔サッカーやってたけど、沼田でやってるサンフレの試合なんかかったるいけど、観音だから来てやったぞというおっさんとか。
アナウンスも、高校野球のような雰囲気ですし、運営もスタッフも地元のサッカー協会がやってる感じ。スタジアムの鉄骨は錆だらけで、県も財政緊縮で大変そうな感じもしますが、そうした侘び寂びだけじゃなく、空が広く、構造物の占めるヴォリュームガ小さく、ピッチまで近いことから、選手を身近に感じますし、生声の応援もほほ笑ましい。そういう天皇杯二回戦でした。

相手は、パスを回して、激しくぶつかってくる感じの、若々しくて勇気あるサッカーなので、見てて面白かったです。シュートの精度が高ければ、もう少し点差は縮まっていたように思います。
最近は当たり前のようになってしまってしまいましたが、広島の攻撃は、本当にレベルが高い。狭い所でショートパスを廻し、阿吽の呼吸で相手の隙をついて得点を重ねていきます。
復活した森崎和幸も、さんまもよくやっていましたし、李忠成もポストプレーではしっかり仕事をしていました。
中盤のやりくりが厳しいときは、佐藤と2トップを組ませたら面白くなると思います。
こういう質が高いサッカーが、気軽に見れるということは、中々ないことなので、今シーズン残り少ないですが、一回でも多くスタジアムに足を運びたいとあらためて思いました。

エスパニョールから透けて見える微妙な関係

以前バルセロナに行ったとき、バルセロナ第二のサッカークラブであるエスパニョールってどうなの?と地元の人に聞いたら、あそこのサポーター連中は、マドリッドの御用聞きばっかりの金持ち連中ばかりだ。と言われました。
ということは、FCバルサのサポーターは、マドリッド嫌いの庶民が多いのかという感じで話は終わりました。

その後、モンジュイックの丘に行き、ミースのバルセロナパビリオンや、磯崎新の体育館を見て、ミロ美術館に行く途中、巨大なスタジアムがあった。
そこが、今回建設された新スタジアムに移転する前の、エスパニョールのスタジアムでした。
バルセロナオリンピックのメインスタジアムをそのまま使ってたようです。
広島のビッグアーチのようなもんですね。
スタジアムの前に小さなコンテナハウスがあって覗いてみると、エスパニョールのオフィシャルショップでした。
バルセロナの至ところにあるFCバルサのオフィシャルショップに比べると、閑散としたそのショップに、そのクラブのバルセロナでの微妙な位置関係が垣間見えたのでした。

日本に帰ってきて、スペインで感じた暗い影の部分が気になったので、スペイン内戦のことを調べてみました。
第二次大戦の前哨戦としておこったスペイン内戦は、ピカソの「ゲルニカ」や、キャパの「崩れ落ちる兵士」、ヘミングウェイの「誰がために鐘は鳴る」など、当時の欧州のクリエイター達が様々な形でその内容を表現しています。
選挙で多数派となった、スペインの社会主義、無政府主義、共産主義等の人民戦線政府が成立し、反対派だった王党派やカソリック、全体主義者などを迫害します。それでフランコが反乱軍を率いて蜂起し、内戦が始まったわけですが、バルセロナは左派の拠点として機能した町で、内戦終了後は徹底的な弾圧があったようです。
そのフランコに対する恨みが反マドリッド意識として残り、それがFCバルサとレアルマドリッドのクラシコを加熱させている要因ともなっています。

今でこそ、スペイン最大の観光資源となったサグラダファミリアも、観光客が見向きもしない時期は、バルセロナ市民は、横を睨みながら通り過ぎていたようです。
カソリック教会も、フランコ陣営だったからだとか。

そういう歴史的な宿命というものが、どこの町でも残ってると思います。
簡単に解消するものでもないですが、それを祭として昇華させることで日常生活を支障ないものにするという知恵が昔からあります。
中村俊輔が加入したことで、バルセロナダービーは日本人にとっては従来とはまるで違う様相を持つことになるわけで、それはそれで非常に楽しみですね。

ストイコビッチ×ポポビッチ

オシムがユーゴ代表監督時代のエースであるストイコビッチ監督と、オシムがオーストリアのクラブの監督時代のコーチであるペトロビッチが広島時代のコーチであるポポビッチ監督との一戦。
要約すると名古屋×大分戦は大分の勝ちとなりました。
最後の最後で、勝負をひっくり返すことが出来たと言うことで、大分が奇跡的な残留をしてくれることを期待したいですね。
残留のボーダーを勝ち点40とすれば、残り14試合で勝ち点30必要です。
一試合平均勝ち点2.1。つまり2勝1敗のペースで勝ち続けることが必要と言うことになります。
鹿島が今のところ1試合平均2.2、2位の川崎が1.8ですから、今後トップレベルの勝ち点の積み上げが必要となります。

次の広島ホーム戦は、×大分戦です。
これは、ペトロビッチ×ポポビッチのビッチ対決に加えて、元の師弟関係の戦いとなります。

ジェフの江尻監督を含めると、J118チームの中で、オシムと縁のある監督は3ビッチ+1の4人もいます。