伊勢・志摩

昨年末に、伊勢志摩地方に行ってきました。
伊勢といえば伊勢神宮。
伊勢神宮は、日本建築洋式のルーツの一角を担う興味深い建築なのですが、残念ながら一般のルートでは建築そのものを眺めることはできません。
しかし、内宮、外宮それぞれの近くに、アマテラスの弟である月読のミコトを祀った月読宮(月夜見宮)があり、ここも伊勢神宮のように式年遷宮を行う神社ですので、伊勢の建築様式に触れることができます。
年末でしたが、内宮も外宮も大変な人でしたが、月夜見宮はどちらも数人しかいなくて、すっきりとした空気感と、美しい建築を体験することができました。
アマテラスが太陽で月読が月。スサノヲが大地といったところです。
神社建築が作られるようになったのは、仏教と仏教建築が輸入された時で、仏教に対抗して作られたと思います。
それまでは、地鎮祭のように仮設の祭壇をつくってお祀りをしていたようです。

本当に重要なのは、建築ではなくて建築の中にあるイメージのようなものです。
20年に一度建て替えるいわば仮設であるから、建築や浮世がはかなく、逆にイメージが強く印象づけられるという仕掛けだと思います。
建築をつくること、建築を建て替えることを考えさせる面白いイベントですね。
内宮と外宮、月読宮(内宮の近く)と月夜見宮(外宮の近く)の4箇所意外に、近隣にも式年遷宮する神社がありますので、常にどこかが建築してるという状況です。

1984(広島弁版)

Macintoshが1984年1月に、はじめて世に登場するときのコマーシャル戦略は、今でも語りぐさになっています。
ジョージ・オーウェルの「1984」をモデルにした不気味な社会を舞台に、それを打ち砕いて自由を獲得する・・・というストーリー仕立てのものです。
当時のソ連がモデルの不気味な社会は、IBMやIBMが開発したPC。それを打ち砕いて自由をもたらす救世主がMacだということです。
ちなみに1Q84は1984のパロディ(?)です。

オリジナルはこちら。

以前、話題になったAppleのコマーシャルを広島弁化してる人が、今度は1984を広島弁化しました。
最近は聞くこともなくなった語彙もありますので、勉強になりますね。

iBookAirもよくできています。

金閣寺の燃やし方

聞き捨てならないタイトルだな・・と思って読み始めました。
軽く不謹慎なタイトルのこの本を書いたのは酒井順子作。
「負け犬の遠吠え」の人です。

三島由紀夫と水上勉が、生まれたときの記憶の記述から始まり、かなり期待感を高めてくれます。
美しい物を炎上させるという美の形を描いた三島と、炎上させた坊さんの人生に自らの半生を重ねる水上。
祖父の代から官僚で自分も学習院出身の元大蔵官僚の三島。
口減らしのためにお寺の小僧さんとして家をでた苦労人の水上。
二人の作家と生き方を投影する作品として一つの事件を描いている。
最初の一章を読んで、わくわくしてきました。

水上勉は母が好きだったので、子供の頃から馴染みがある作家です。
三島は今も昔もあんまり興味ないですが、一度真面目に読みたいと思っていた。

この本はとりあえず横において、三島の「金閣寺」と水上の「五番町夕霧楼」をまず読もう。
読むと京都に行きたくなりそうな予感もします。

アルゼンチン戦

昨日の日本代表×アルゼンチン戦。
アルゼンチンは時差ぼけと移動の疲労があったとはいえ、そうそうたるメンバー。
そこに勝つというのは、完全に想定外でした。
びっくりしたのは、日本代表の適応能力の高さ。
オシム→岡田→ザックと、招集メンバーは大きく変わること無くチームとしては一つの流れでつづいていると思います。それでも、監督が変わるたびに、その都度しっかり対応しているというのはすごいと思います。
今回は、ゾーンで守備をするということと、縦の攻撃のスピードアップ。無駄なパス回しはしないということがテーマだったと思いますが、すべて及第点だったと思います。
ボールの保持率は1/3程度でしたが、決定的なピンチもなく、逆に得点と、決定的なチャンスが何度か。
出場した選手はそれぞれポジティブなアピールも出来ていました。
ここを出発点にできるザッキローニ監督はラッキーだと思います。
次のアウェーの韓国戦で本当の現時点での実力が測れると思います。
西川や槙野の活躍もあわせてぜひ期待したい。