ストイコビッチ×ポポビッチ

オシムがユーゴ代表監督時代のエースであるストイコビッチ監督と、オシムがオーストリアのクラブの監督時代のコーチであるペトロビッチが広島時代のコーチであるポポビッチ監督との一戦。
要約すると名古屋×大分戦は大分の勝ちとなりました。
最後の最後で、勝負をひっくり返すことが出来たと言うことで、大分が奇跡的な残留をしてくれることを期待したいですね。
残留のボーダーを勝ち点40とすれば、残り14試合で勝ち点30必要です。
一試合平均勝ち点2.1。つまり2勝1敗のペースで勝ち続けることが必要と言うことになります。
鹿島が今のところ1試合平均2.2、2位の川崎が1.8ですから、今後トップレベルの勝ち点の積み上げが必要となります。

次の広島ホーム戦は、×大分戦です。
これは、ペトロビッチ×ポポビッチのビッチ対決に加えて、元の師弟関係の戦いとなります。

ジェフの江尻監督を含めると、J118チームの中で、オシムと縁のある監督は3ビッチ+1の4人もいます。

昨日の鹿島戦

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昨日は、広島×鹿島戦に行ってきました。
憎たらしいほど強い鹿島との真剣勝負と言う事で、夕方になると仕事も手に付かなくなってきましたので、早めに紫の服に着替えて、心の準備をしていました。

前半は0-0で終わればいいと思っていましたが、35分にごたついた前線から青山の絶妙なパスに、寿人があっという間に合わせて先制します。一瞬でした。
その後は、両者相手にチャンスを与えない激しい攻防で試合は終わります。

キープ率は鹿島が54%、広島が46%。
シュートは広島が7(うち枠内3)、鹿島が5(枠内2)。
広島は、鹿島にボールを持たせつつカウンターで数少ないチャンスを結果につなげた、、という試合でした。寿人と青山のホットラインが、鹿島の一瞬の隙をついたということですね。

興味深かったのは、後半18分にマルキーニョス、後半20分興梠交代。
大迫と佐々木を入れてパワープレーに転じます。

オイベイラは「終盤は、相手陣内に押し込んだサッカーができた。広島がDFの選手を終盤に入れてきたことからも、状況は証明できるだろう。」
と語っています。

セットプレーも含めて、ゴール前にボールを放り込まれて、体を張って跳ね返すシーンが多々ありましたし、大迫のヘッディングシュートがバーを越えるシーンもありました。
パワープレー対策で長身の盛田が入ったのが後半39分。
広島は、一点を守りきっただけでなく、2点目を得るために最後まで攻撃を繰り返していました。
ちなみに中島は「後半、相手がロングボールを放り込んできたけれど、こっちには(盛田)剛平さんが入っていたし、放り込んでくれたことは楽だった。」と語っています。

先日某雑誌に、ペトロビッチ監督はこう書いています。
「我々のコンビネーションサッカーを捨ててパワープレーを使って打開することはない。、、、、
モダンなサッカーではパワープレーはもう通用しない時代なのである。クオリティの高いチームは、そういう攻撃を落ち着いて弾き返し、カウンターを仕掛けてくる。その精度が高いのが鹿島だ。彼らは9人でコンパクトに守りながら、危険なカウンターを仕掛けられるベストなチームである」と。

Jリーグではかろうじて通じるかもしれない時代遅れ気味の戦術を封印し、Jリーグ最強のチームのストロングポイントを評価しつつ、それを封じるとともに、自らの武器としたペトロビッチの手腕と頭脳にリスペクトです。

昨日の勝利は、監督の戦術の勝利のように思えるのですがいかがでしょうか。

代表の岡田監督は、パワープレー要員(電信柱)を選択せず、戦術としても選択していないと言う点を、ペトロビッチ同様に批判されることもあります。
二人が目指すサッカーはまるで違うように見えますが、以外と遠くないかもしれないですね。

ガンダム30年

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機動戦士ガンダムが放映されてから30年経ったそうです。
お台場にはFRP製の実物大模型も作られて賑わってるようです。

僕は丁度小学4年生のころで、夕方の中途半端な時間に放映されていた事を覚えています。
仲よかった南くん家に遊びに行ったとき見てました。
印象に残ってるのは、NYでガルマが死ぬシーンですね。
当時は全く理解できなかったです。
クラスでも、ガンダムが面白い(というか不思議だった)と言っていたのは僕一人でしたね。
不思議なアニメだと思ってるうちに終わってしまったら、数年後映画化されると同時に妙な盛り上がりになってしまって・・・今に至っています。

今週、BSでガンダム関連の番組をやってるので、ちらりと見たのですが、やはりクオリティは高いですね。続編のZガンダム以降になると、ガンダムが持っていた不思議な気配が消え去って、普通のロボットアニメに成り下がっています。
その差は非常に大きいです。表面的な表現は新しくなればなるほど向上していますが、安易でないストーリーや、複雑に組み立てられた細部は、いつまでたってもしっかり伝わるものがあります。

そこの差は、スポンサー(プラモデル屋)に(極力)迎合しない姿勢と、クリエーターの情熱だったんだろうと思います。
特に、安彦良和の関わり方が決定的な差にしてしまったのかなと思いますがどうでしょう?

安彦良和は、特別な才能を持った人物ですが、宮崎駿とは別な道を歩んでいます。
宮崎駿は器用なセールスマンと組む事で、巨大資本を動かす質の高いアニメーションを生み出す事に成功しました。
安彦良和は、制約の多い、金も手間もかかるアニメーションから離れ、一人で生み出す事のできる漫画という手段で表現を続けています。スクリーントーンやベタは息子や奥さんが手伝ってるそうです。
実際、宮崎駿の最高傑作は漫画のナウシカだと思いますが、やはり超集団的行為のアニメーションは、個人の表現というにはあまりに大きすぎます。

その安彦良和が描いてる「ガンダム the origin」は、ぼちぼち終幕に入っていっています。(現在ソロモン攻略戦です)
スポンサーの横やりで、放映回数を削減され、ほぼ打ち切り状態になったガンダムを、改めて描いている傑作。
クリエーターが表現したいものを表現できるフィールドを選んだ作家の大仕事が、ラストを迎える。ことのほうが、年数合わせのお祭りよりも貴重だと思っています。

ポポビッチ

大分の名将シャムスカ監督の後任に、元広島のコーチ ポポビッチ氏が就任するそうです。
ポポビッチは、ペトロビッチが広島の監督に就任する時に連れてきたコーチですが、広島のJ2降格が決定したシーズン途中で辞めて帰国していきました。
降格の理由とされる特定の選手(戸田?ウェズレイ?)の起用に固執しすぎだとして、監督であるペトロビッチと大げんかしたのが理由とされています。

ペトロビッチは、美しさの為になら死んでもいいといってる、原理主義的「美しいサッカー」主義者ですが、ポポビッチは選手との(少し過剰?)スキンシップも大切にする誠実な番頭さんと言う感じ。
監督としてはよくわかりませんが、バラバラになってる選手のメンタルを再生するには、適任かもしれないですね。
小野監督最後のシーズンの広島も、全く勝てなくて苦しんでる時に、ペトロとポポが完全に再生する事に成功し、残留を決めましたから。
(ペトロビッチと合わなかった)ウェズレイと前田俊介とは、因縁の再会ということになります。