弥山

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日曜日は今年初めてのオフとなりました。しばらく体も動かしていなかったので土曜日の夕方はフットサルの練習に参加。(これも今年初)
迷ったあげく宮島に行くことにしました。
毎年正月の二日か三日に厳島神社に行くことにしているのですが、今年は広島にいなかったので、遅い厳島神社初詣も兼ねてと言うことに。もちろん神社だけでなく、弥山にも登りました。歩いて山に登ったのはほんとに久しぶり。
暖かい春のような日差しの中、かなり短くて急な道でしたがほどよい疲れと気持ちのいい空気がなんとなくやみつきになりそうです。
空海の火が残る霊火堂は失火のため消失したとのことでしたが、新しく再建されていました。美味しい白湯が煮立ってるお釜は昔のままのようでした。
弥山から瀬戸内海側を見ると、似たような急カーブの峰を持つ島が四国まで続いています。江田島、大黒神島、倉橋島、、、
本州側を見ると、海岸線の僅かな居住地帯の背後には切り立った帯のような山が連なっています。
日本はオホーツク〜東アジア〜太平洋の4つのプレートがぶつかる場所に位置しているのですが、弥山や瀬戸内の島々は、太平洋がアジアにぶつかってきて、おしつぶされてできたシワのようなものです。
はるか後には日本列島はヒマラヤのように押しつぶされて、持ち上げられてしまうようですが、そのときには弥山山頂の巨石群もどこかの山頂を飾ることでしょう。

登山道と並行して走る渓流には多くの砂防ダムがありましたが、ほとんどが土で埋もれて機能を終えていました。弥山山頂でも台風の時の崖崩れや倒木の痕跡が残っていました。
自然と共生するということは、おおらかさと素直さが必要で、ふりかかる難問に対しても辛抱という言葉を忘れるくらい謙虚に対処することも必要だろうなと目の前で花のつぼみを食べる猿を見ながら思いました。 
猿から随分離れてしまったと思う自分と、猿とそれほど変わらないと思う自分がいます。両者のバランスがそれなりに取れてる状態を維持できてるようにしたいですね。 

20世紀の名住宅物語 落水荘、サヴォア邸

NHKBS2で6回シリーズで世界の名住宅を紹介する番組をやっています。といっても、初日(2/8)に2つ、二日目(2/16に延期)に4つとまとめて放映するので、かなりあわただしいようですが。
これはNHKの子会社がつくった番組で、その住宅にゆかりがある人が語るという趣向であることが少し目新しさはあるし、一般の人が分かり易く親近感が湧く作りには好感が持てました。
落水荘は、ライトが浮世絵(滝の上に建つ仙人が住んでる風の小屋の絵)に影響を受けて設計したという。従来のキリスト教社会のように、自然を人間の環境と対立する対象として捉えるのではなく、日本(東洋)のように自然と渾然一体として住む家としたいということだったとか。だから、滝を眺める家ではなく、滝と一体化した家にしたようです。
語り手は施主であるカウフマン家の家政婦さん。
サヴォア邸は当時の時代背景も軽く紹介しながら、水平連続窓と白い外壁、自動車と郊外の立地のことなど、コルビュジェの先進性をさらりと紹介しています。

エッシャー

土曜日に、広島市現代美術館で行われたミュジアム・カレッジ「超遠近法で解くエッシャーの秘密」に行ってきました。
講師はシナジェティックス研究所の梶川泰司さん。

エッシャーが生み出した絵画を、独自の解釈によって解き明かすことで、エッシャーが表現しようとした世界観がなんとなく感じ取れるとてもいい講義でした。
僕たちは、目によって視覚情報を切り取って、脳に送って解析することで視野の情報を知覚することができています。たまたま人間の目と脳が今のような状態なので、今のような認識ができていますが、馬や昆虫や魚は目や脳が違うので、僕たちと同じものを見てもまるっきり違う認識がされていると思います。

僕たちの目は片方ずつでは三次元の世界も二次元でしか写し取れないので、左右にずれた二つの情報から送られる情報のずれを解析することで、三次元に復元しているわけです。
つまり
【実態】三次元→【目】二次元→【脳で復元】三次元
と言うわけです。

手で触る触感はダイレクトに三次元を知覚できますが、目ではどうしても間に二次元を挟むというのがもどかしいところでもあり、面白いところでもあります。
彫刻に比べて絵画の表現の豊富さは、そういったところにあります。
建築のような巨大な三次元の物体をつくるときでも、結局ほとんどが二次元に置き換えて三次元化します。

今回のエッシャーの講義では、そうした二次元情報と三次元情報の変換のメカニズムの特徴と限界を深く探った人だったのだろうということがなんとなくわかりました。
単なるだまし絵と言われれば言えるかもしれないですが、そこのだます/だまされるのあたりは、脳の不思議さを一番わかりやすく明快に表現する手段であったということでしょう。

カメラ

今回の旅行はカメラは二台持っていきました。
いつも持ち歩いているRICOHのCaprioR1と、今回購入したNIKONのD50。
R1は現場などハードな環境で使うので、28mmからのズームとコンパクトさが特徴です。安かったというのもあります。
D50は、D40が噂されていた時期ですが、すでに昔のレンズはAFでは使えないとの情報が漏れ聞こえていたため、製造中止の直前に急遽買いました。バッテリーの持ちもよく、持ったバランスも快適で、画像エンジンも十分な性能を持っているので、写真を撮るのが非常に楽しみなカメラだと思います。
主としてズームレンズ一本持って撮るというケースが多いので、カメラバックはホルスタータイプのlowepro トップロードズームミニ。非常に機動的なバッグというかケースですから、気持ちも軽くなります。なかなかいいですよ。

一眼レフがデジタルに移行するので併せてカメラやレンズも整理しました。
銀塩の一眼レフは、FM2のみ残して、レンズも24mm,35mm,50mmの単焦点レンズのみにしました。(28mmもそのうち手に入れよう)機械とフイルムとレンズを楽しむだけのカメラという位置づけです。久々に白黒写真でも撮ってみたいですね。

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デジカメ写真の現像はまだ開拓中です。
写真のデーターをまとめてアップロードできる写真屋さんのソフトはほとんどWindows(のIE!)対応のみなので、Mac向けのソフトがある写真屋さんをいくつか試している最中。