20年ぶりの市民球場

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20年ぶりに広島市民球場に行ってきました。
野球は中学校でやめたので、最後に行ったのは恐らく中3のはず。
思ったよりグラウンドは狭く感じました。
客席のコンクリートやベンチはかなり摩耗していて、「建築」というよりも、古い道路や石垣のような「土木構造物」と言う趣。さすがに現代のプロスポーツのメインスタジアムとしては相当くたびれている感じもしますが、広島の戦後社会の娯楽を担ってきた歴史の生き証人なので、壊されるまでにもう少し堪能しておきたいと思いました。

ヤクルトとの試合が始まってびっくりしたのは応援のスタイル。
トランペットは昔通りだったけど、声出して立ち上がるスタイルは、半ば感心しました。少なくともサンフレッチェの試合よりも声が出てるし、盛り上がってる。
野球は1対1が基本だし、攻撃と守備がはっきり分かれているので、規格的な応援はしやすいのかな。
瓶缶持ち込み禁止と張り紙してるのにクーラーボックスに一杯ビール持ち込むのは当然という感じだし、ビールや飲み物の売り子も客席まで来るし、どことなく猥雑で活気がある雰囲気は、市民球場のおかげかもしれない。
ビッグアーチは陸上競技場だし、でかすぎて寒々しい感じがする。
是非とも広島にサッカー場ができて欲しいとあらためて思った。

途中、雲行きが怪しくなってきて、夕立になりそうだから、一滴降ったら即座に帰ろうと言っていたんだけど、案の定大豪雨になって、停電や道路の冠水に。
タクシーの運転手と広島の下水道行政について有意義な情報交換をしながら帰途につきました。

広島×ジェフ戦

昨日は一人でビッグアーチに行ってきました。
一人でサッカー観戦はかなり寂しいものがありますが、バイクでスタジアムのそばまで乗り付けられるので、気軽には行けます。

先週の水曜日に長い中断明けの初戦があって、昨日は中断明けのホーム初戦。
相手はオシムの息子や佐藤勇人がいるジェフ。
広島も急遽オシム系のチームに変貌中なので、リニューアル・オシムサッカーと、ニュー(にわか)・オシムサッカーの対決ということ。
オシムの息子と、オシムの弟子のペトロビッチの差があるならそれも感じられると思ったし、ジェフを見れば広島の完成度も想像できると思った。

結果は4-2の負けだったのですが、これまでの負けし合いのような不快感は無かった。
微妙なところで点を取られて自滅したところはあったが、素人DFの3バックだし、今後修正可能なところばかりだから。
戸田や小村の復帰や本職DFの奮起を期待したい。
攻撃は、中途半端な時間帯はあったが決まるところは決まってたし、なんとなく糸口が見えてる感じ。
ウェズレイのキープ力も期待できるし。

ジェフも決していい試合してたわけじゃないが、後半の最後まで激しく行う前線の守備にはちょっと驚いた。
広島のDFがボールを持つと、3人に一斉に襲いかかるし、他もマークが付いてるので、出所に困って中途半端なパスをとられて逆襲というシーンがかなりあった。それができるFWをオシムは代表で選ぶだろうな。
3バックであってもDFが積極的に攻撃参加することを求めてるし、中盤も役割を固定せずに、いるべきところに常に出没することを目指してる。

以前、どっかに行っちゃうボランチと、戸田や中田や稲本を揶揄したが、そうしたタイプの中盤がこれからの主流になるだろうし、日本代表には招集されるだろう。ファンタジスタタイプは、フィットしないと思う。

あなたの父親はこれからはイタリアの太陽、あなたの母親はこれからはイタリアの海と思いなさい。

【W杯】世界一に大興奮のイタリア代表MFガットゥーゾ選手、よくわからないコメントで喜び語る

ガットゥーゾは16才でプロデビュー、17才でセリエAという経歴らしい。
小さい頃に両親を亡くしたそうですが、お母さんは亡くなるとき「あなたの父親はこれからはイタリアの太陽、あなたの母親はこれからはイタリアの海と思いなさい。誇り高きイタリア人として、大地に根ざして生きなさい」と言い遺したそうです。
いい言葉ですね。
ハードなプレーをする選手だけど、どこか憎めず、奇行もどこか微笑ましい人です。

ペトロビッチとオシム

「考えて走るサッカー」で広島を再生する、情熱の伝道師。

広島は今期本気で優勝を狙って大きな賭に出た。しかし戦術に選手が対応しきれず、離陸しないまま失速した。
監督は当初ジーコと黄金のカルテットを組んだトニーニョセレーゾと交渉するが、金銭が折り合わず破談。
オシムの元でコーチを務め、オシム来日の後、シュトルム・グラーツの監督を務めたペトロビッチと契約した。
まさに代表監督の交代の一歩先を行くような交代劇だったが偶然じゃないだろう。
それはそれとして、ペトロビッチが短期間で行っている練習と、戦術の浸透は、オシムが代表監督就任した後の代表合宿を想像してしまう。
技術は高いが走らない選手達をいかに走らせるのか?逆に技術が不十分だが走る選手をいかに代表にフィットさせるのか?

言ってることも、目指していることも、中田英寿が常々言っていたことと非常に近いし、小野剛元監督の戦術とも非常に近い。
違うとしたら、コミュニケーションする姿勢。
わかっていながら実践できなかった日本代表とサンフレッチェ広島が、果たして実践できるのか?二人の力に期待したいですね。

7月22日の広島×ジェフ戦は、オシムの息子×オシムの弟子、佐藤双子、シュトルム・グラーツ元監督と元選手(マリオハース)、そして共に走るサッカー。
日本のこれからの4年間を予想させる戦いになると思います。