風邪なのか、もう2週間も微熱が続いているので、月曜日の夜はビタミンCと共にテレビの前に陣取ることになった。
あれから4年、楽しみにしてきたはずなのに、何故か醒めて観ている自分がいた。
その後、あれは何だったのかを思いめぐらせたり、ビデオを巻き戻して10分間の悲劇をもう一度観たり、わずかな選手達の言葉を探したり、、、あの一瞬を確かな現実であることを再確認しようとしていた。
一言で言うと、勝負に負けたということなんだが、これまでの4年間の様々な行動が、その10分間に凝縮されているわけで、なんとか一つのストーリーとしておきたいということ。
これから修正できることと、できないことがある。
最も問題だった、「指揮官がいなくてキャプテンが二人いる」という組織を放置するかどうかと言うことは修正できる。
小野を入れたとき、ジーコは中盤を補強したかったが、中澤は守備より点を決めてくれと前線に送り出したという。
中田と小野が揃って前に行った跡に生じた穴は、選手同士の話し合いの結果であるから仕方がないと言って片付けていいものか?
又、1-1となったとき、勝ち点1を確実にするのか、それともリスクをかけて勝ち点3取りに行くのかという判断を、ジーコは下していない。結果、逆転。
そこではじめて4バックにして大黒投入という点を取る意志を表明したけど、更に逆襲を食らっただけで終わった。
グループで仕事や活動をしたことがある人ならわかると思うが、個々のメンバーの力を最大限発揮させるには、それぞれの自己責任能力を上げ同時に自由を与えることは非常に有効であるが、グループの方向性を、みんなのディスカッションでは決まらない。納得できる基本的な方向性があった上で、細部を話し合って決めるというのならわかるが。
クロアチア戦に向けて、当然修正点もあるから、それは修正できると思う。
しかし、再び想定外の事が起こったとき、攻撃(中田)と守備(宮本)では又違う判断をするだろう。
ジーコが指揮官として、適切な人員投入と、ここぞという場面でタクトを振って指揮すること。この二点ができれば、クロアチアはおろか、ブラジルを本気にさせるゲームができると思う。
みんなが別の方向を見たり、パニックに陥るよりも、多少ピントがずれても同じイメージを共有して行動する方が確実に確かな結果につながるから。
ジーコがどうしても相変わらないなら、トルシエを捨てたように、選手達で意志決定システムを作るしかない。
初戦負けたチームで決勝トーナメントに進んだチームは2大会で1チーム(2002年にアルゼンチンに初戦で負けたトルコ:結果3位)だけという。
しかし、日本かクロアチアのどちらかが決勝に進むと思う。
自らスタート地点を大きく下げてしまった状況だけど、背水の陣で戦いきれば、活路は開けてくると思う。
布陣としては、ミドルが打てる小笠原を入れる(つまり4バック)といいだろう。中田コを入れれば完璧だと思う。