今、TPPが次第に話題になって来ました。
かなり大きな問題のはずなのに、政府や与党は説明せず、マスコミも解説もしない。そのく海外や水面下で着々と準備が進んでる。そんな不思議な状況が続いています。
日本にとって必要なものであれば、時間をかけて説明や説得をし、マスコミもしっかりと報道や解説をしてたと思いますが、アメリカからの強い要求が背景にあるので、極力波風を立てず、押し切ろうというスタンスなのでしょう。
TPPと同じような不可解な政策が過去にありました。
郵政民営化です。
あの時もアメリカの強い要求を断りきれず、衆議院を解散してまで強行突破しました。
TPPに賛成している議員や政党は、かつて郵政民営化に賛成していましたし、郵政民営化に反対の人はTPPにも反対してる。
政界再編には実は一番わかり易いテーマのように思います。
日本は、伝統的に自由貿易派と国内市場保護派が、大きな政治勢力として戦ってきた歴史があります。
先述のようにTPP×農業保護や郵政民営化×郵政保護。
戦前では浜口雄幸内閣の金解禁も大きな政争を生み、テロも発生しました。膨大な金が流出しました。
幕末の開国×攘夷。攘夷のはずの薩長が貿易の利を生かして幕府を倒し、明治維新を実現しました。
もっと前では、織田&豊臣の海外貿易政策×徳川の鎖国政策。
足利義満の日明貿易
平清盛の日宋貿易
など
来年の大河ドラマは、広島でもロケがあった平清盛です。
平清盛は、元々宮廷の警備員程度の身分であった武士を、朝廷の権力抗争に乗じて貴族並みに地位を高め、最後は頂点に上り詰めます。その力の源泉が貿易による巨額の利益だったわけです。
しかし、貿易の利に縁遠い在来勢力の力(関東の在地領主達)に打ち負かされてしまいます。
今回のTPP賛成派を平清盛、反対派の元農水大臣を源頼朝に置き換えてみると、来年のドラマが楽しめるように思います。