百田尚樹さん

[amazon_image id=”4062175649″ link=”true” target=”_blank” size=”medium” ]海賊とよばれた男 上[/amazon_image] [amazon_image id=”4062175657″ link=”true” target=”_blank” size=”medium” ]海賊とよばれた男 下[/amazon_image]
[amazon_image id=”406216700X” link=”true” target=”_blank” size=”medium” ]錨を上げよ(上) [/amazon_image] [amazon_image id=”4062167018″ link=”true” target=”_blank” size=”medium” ]錨を上げよ(下)[/amazon_image]

百田尚樹さんの「海賊と呼ばれた男」が、本屋大賞を受賞しました。
本屋大賞は、全国の本屋さんの書店員による投票によって選ばれる賞です。去年は三浦しをんさんの「舟を編む」。
百田さんの本は立て続けに読んだところだったので、ちょうどいいタイミングでした。

「海賊と呼ばれた男」は、出光佐三がモデルとされた小説ですが、内容が詳細であまりにも濃い上に、文体が平たく量も多い。
読んでる自分が、物語の渦中に放り込まれたような感覚になってしまいます。
かつて、一人称で描くノンフィクションが注目されましたが、それに近い感じ。
文章の力だけでなく、時代の間隔を詳細に捉える力、もちろん取材する力に圧倒されます。

「錨を上げよ」は、自伝的小説と言われています。
百田さんとほとんど同じキャラクターの主人公の青春時代を描いた物語とも言えますが、あまりにも生々しく、激しく、痛い。
夏目の「坊ちゃん」が高度成長期の関西に生まれてたらこんな感じだったかなとも思わせる。

百田さんの文章の世界は、他では感じることのない独特の世界。
破天荒な人間が描く、破天荒な人物とその時代。
面白いけど、かなり疲れます。
少し時間を空けて、次に取り組もうと思っています。

海賊とよばれた男 人物相関図

読書メーター

読書メーターというサイトを利用し始めて一年が経ちました。
自分が読みたい本、読んでる本、読み終わった本を登録して、感想を書いたり、同じような本を読んでる人をお気に入りに入れたり、コメントしたり・・というもので、個の作業である読書に、横のつながりをつくる効用があると思います。
僕は、読んだ本に書いていたことを遡るときに、書名が思い出せないこともままあり、記録代わりに登録を始めてはや一年といったところです。

一年間で、、、
読んだ本が232冊。
一日0.63冊ペースで、週に4.4冊。
歴史系、社会系が多く、次に建築系、IT系、古代史系といったところです。しかしこれらのジャンルで全体の半分ですので、かなり広範囲な本を読んでると言えると思いますし、著者も多い人で4冊、次に2冊がたくさんという感じですので、限られた人の本をたくさん読んでる感じでもない。
その時、気になったテーマの本を、特定の著者に限定すること無く読んでると言えます。

振り返ってみて
印象に残った本をピックアップしてみようと思いますが、それは後ほど・・・

内澤旬子さん

[amazon_image id=”4000258362″ link=”true” target=”_blank” size=”medium” ]飼い喰い――三匹の豚とわたし[/amazon_image]

内澤旬子 空礫絵日記

以前、ニコニコ動画で対談に出ていた内澤さん。
イラストレーターであり、ライターであるご自身が、これまで取材してきた世界の屠畜に関する話。
そして自分が豚を飼って、食べた話。非常に興味深かった。
その三匹の仔豚を飼い、食べるまでの一連の話が一冊の本になったものが「飼い喰い――三匹の豚とわたし」です。
日本人の魚と家畜の距離感の違いが、他の民族に比べると大きく異なっていることはよく話題となっています。
嬉々として美味しそうな魚をさばく。のに、牛や豚、鶏に対しては、どこか心理的なプレッシャーがある。妙な動物愛護意識なのか?
内澤さんは、世界中を取材しているうちに、農家に豚が飼われていて、当たり前のようにさばかれて、御馳走になることに驚きます。
命と食べることの間にある自然な関係がそこにあるのでしょう。
そして、日本での屠畜を取材するうちに、自分でも庭先養豚を・・・となったわけです。

一見、養豚とはとても縁が無さそうな方ですが、発想がシンプルで行動が大胆。
このプロジェクトでも、大勢の協力者が相当な援助をしていることでもわかるように、大変興味深いキャラクターです。
実際に豚を飼いたいと思ってる人には、参考になると思いますが、何よりも、内澤さんという人物をこの一冊で知ることができると思います。

命と食を考えることは、現在最も大切で、ホットなテーマだと思います。
人類が誕生するはるか昔から、命はあり、食はありました。
人間の論理で命や食を考えるのではなく、命や食の大きな世界の中に、僕達人類も参加してると思うことができるなら、日常のいろいろなことがもっと整理できると思います。

食のために命を差し出してくれたことに対する「いただきます」。
食のために力を尽くしてくれた料理人に対する「ごちそうさま」。
これからは、言葉に気持ちを入れて暮らしていこうと思いました。

最近読んだ本

読書メーターという読んだ本や読みたい本を登録し、他の人の書評などとリンクして楽しめるサイトがあります。去年の秋から始めてみて、219日で156冊。1日平均0.7冊のペースで本を読んでいるようです。年間250冊、月に20冊ペースというところです。
建築の本や歴史の本、サイエンスや料理の本などジャンルは幅広く、著者も多い人で2冊までですから、一つのテーマでも複数の視点の本を読んでるといえますね。
ここ数カ月で面白かった本を少しピックアップしてみます。

振り返ってみると、日本やアメリカ、欧州が今後どうなっていくのか?そのあたりが一番気になるところですから、そういう本をいくつか読んでいます。
現在の建築や生活文化のルーツは気になるところですので、何がどのあたり時期のものをルーツとしているのか?ということがいくつかはっきりしました。
歴史に関する本は、あまり対象範囲を広げないようにしようと思いつつ。。。

●経済に関する本

[amazon_image id=”4478017158″ link=”true” target=”_blank” size=”medium” ]日本人がグローバル資本主義を生き抜くための経済学入門 もう代案はありません[/amazon_image]
円高、デフレなど日本の経済にのしかかる重いダメージの理由を、シンプルなマクロ経済から解き明かしてくれます。

[amazon_image id=”4047102334″ link=”true” target=”_blank” size=”medium” ]デフレの正体 経済は「人口の波」で動く (角川oneテーマ21)[/amazon_image]
デフレが止まらない。理由は簡単で、生産年齢人口が減っているから。
じゃあどうすべきか・・ということが書かれています。
地方の経済を長く分析している著者なので、現状の把握が具体的です。

[amazon_image id=”412102124X” link=”true” target=”_blank” size=”medium” ]日本経済の底力 – 臥龍が目覚めるとき (中公新書)[/amazon_image]
日本の経済の希望を感じさせてくれます。

●建築に関する本

[amazon_image id=”4306052389″ link=”true” target=”_blank” size=”medium” ]建築家・吉田鉄郎の『日本の建築』―JAPANISCHE ARCHITEKTUR,1952 (SD選書)[/amazon_image]
吉田鉄郎氏が半世紀前にドイツ語で書いた日本建築史の本を和訳したものです。
異文化の人に説明するために書かれたものなので、解りやすく、奥が深いものとなっています。
住宅や庭について書かれたものも和訳されているのでぜひ読んでみたい。

[amazon_image id=”4562047488″ link=”true” target=”_blank” size=”medium” ]サグラダ・ファミリア: ガウディとの対話[/amazon_image]
アントニオ・ガウディやサグラダファミリアに関する本はたくさん出ていますが、この本は写真も外尾さんの文章も素晴らしい。

●住まいに関する本

[amazon_image id=”4782411057″ link=”true” target=”_blank” size=”medium” ]江戸時代 日本の家―人々はどのような家に住んでいたか[/amazon_image]
日本の伝統的と思ってる住宅の形式や要素の多くは、江戸時代の武家の住まいを由来とするものが多いようです。

[amazon_image id=”4022734159″ link=”true” target=”_blank” size=”medium” ]世界一のトイレ ウォシュレット開発物語 (朝日新書)[/amazon_image]
TOTOのトイレ開発の中心人物が書き下ろしたウォシュレットの開発秘話。
日本が誇るウォシュレットはいかに偉大なのか?そう思わずにはいられません。

●その他の本

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