人類はなぜ短期間で進化できたのか

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進化については、わかったような、わかってないような状態が長く続いていました。
ダーウィンの進化論は相当無理があるのに、一向に否定されるわけでもなく、もちろん旧約聖書や各種神話をまるごと信じてる人もほとんどいない。
遺伝子がランダムに変わって、その中から環境に能力が適合したものだけが選ばれて残っていく・・・というのはモデルとしてはわかるのですが、実体とは遠いという話は以前からありました。
例えば、アフリカの砂漠に住むあるらくだは、生まれた時から座りダコがあるそうです。
ダーウィンの説であるなら、同じ種の中で座りダコがあるラクダと、座りダコがないラクダが同時期に発生して、座りダコがないラクダだけが絶滅し、座りダコがあるラクダだけが、それがある故に現在まで生存している・・という話になるのです。

かつて、フランスにラマルクという進化論を提示した科学者がいたのですが、評価を得ること無く亡くなったそうです。
彼が提唱したのは、現在生きている者の活動が、遺伝子を通じて次の世代に伝わるという説で、それが合理的であるという話がこの本の前段部分です。
特に人類の進化はとんでもないスピードらしく、ランダム&自然淘汰ではとても計算が合わないというところもあるようですね。
逆に言うと、持ってる能力をしっかり使うと、それが未来の人類の進化を促すということ。僕はもう手遅れなので、若い世代はしっかり頑張ってほしいものです。

中段以降は、世界の文化や歴史、思想などの流れを簡潔に整理したもので、楽しく読める上に内容も興味深い。
新書なのでささっと読める良書でした。