iPhoneの狙い

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iPodを作ったアップルは、携帯音楽再生機を作りたかっただけでなく、音楽の流通に革命を起こしたかったわけです。
レコードやCDの利権でがんじがらめになった音楽業界が、ネットで違法に流通する音楽を敵としか見なせなかったので、ネットと携帯音楽再生機とアプリケーションでその絡み合った利権を突き抜けて、音楽の流通革命を実現したのでした。

アップルがニュートンを出したのが1993年。今から15年前です。
その頃からハードの世界は変わりましたが、屋外でネットワークに接続しようとすると、電話のネットワークに接続せざるを得ない状況は変わりません。
一応WiFiという無線ネットワークを解放している所もありますが、ほんの一部です。

アップルはiPhoneで何を狙っているのでしょう?
電話機にはそれほど興味ない筈です。
ネットワークにつながらないPDAは、iPodで実現済み。
今回は常時接続するPDAというのが最大の狙いでしょう。
その為には、WiFiという無線インフラが追いついていない。だから、iPhoneを出す事で、WiFiを普及させる起爆剤に使用としているのではないでしょうか?
実は日本でも、全国にWiFiのネットワークを普及させようという噂はありました。
端末を無料で配ってADSLを普及させたSoftbank(Yahoo!BB)です。
当時のモデムには、カードを差すだけで無線LANにできました。
結果的にはサービスには至りませんでしたが、今後アップルがそれを狙っているとしたら、ドコモではなくSoftBankと手を組んだことは理解できます。

iPhone2

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いよいよ日本でもiPhoneが発売されるようです。
といっても、世界のかなりの国(今年中に70カ国)で発売されるようですが。
電話機であると同時に、iPodでもあり、Macでもある素晴らしい工業製品です。
iPodが音楽業界に大きな風穴を開けましたが、このiPhoneも携帯電話業界に大きな風穴を開けると思います。
現時点では、新しい物好きな人たちが買って楽しむという段階だと思いますが、、、
今後は、さらに展開していくと思います。

3月6日に発表された後、iPhone用のソフト開発のツールが世界で25万超えたと言う事です。
つまり、一つの携帯電話に搭載するアプリケーションを開発する人が25万人いるということ。
通常の携帯電話では、標準的なアプリケーション?が数個あるだけですし、開発環境はオープンにされていません。

従来の家電のカテゴリであった携帯電話に、パソコンの世界を持ち込んだiPhoneは、単にハードの機能だけ持ち込んだのではなく、文化も持ち込んだ訳です。
一言で言うとアメリカ西海岸的自由ですね。
GPSもモーションセンサ(Wiiのリモコンみたいなもの)も搭載されていますので、今後、どんなアプリケーションが出てくるか。そういう期待感が一番のiPhoneの可能性だと思います。

他の家電メーカーも似たような電話機をつくることは可能だと思います。
しかし、3ヶ月で62カ国から25万人の開発者を集める事は先ず無理でしょう。
マイクロソフトもこういうことやりたいと思ってるでしょうけど、所詮ソフト会社なので、ハードを自前で作れない。OSとハード、その他含めて全ての環境を自前で作れるAppleだからこそやれることだと思います。しかも家電とパソコンの世界は相当隔たりがありますが、そこを突破できることも、これまで幾多のチャレンジと失敗を繰り返したおかげです。他人のふんどしで相撲を取ろうというM$とは、そこの蓄積が違うと思いますね。

ジョブズの代表的な仕事を振り返ってみると、共通している事がいくつかあります。
パーソナル、Art/amusement、コンパクト、完成された製品、ソフトとハードの融合、、、

1977年 AppleII
1984年 macintosh
1988年 Next Cube
1998年 iMac
2001年 iPod
2007年 iPhone

iPhoneを最大限有効に使うだけのインフラはまだ整っていないけど、どのようにインフラを整備すべきかは、逆に具体的なプロダクトがあって初めて明確になります。
そういう意味で、今後の可能性に期待したいと思います。
僕は、、、当然様子見ですが。

ジョブズのプレゼンテーション

アバディス テバニアンの退職

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Appleのソフトウエア部門のボスのアビーテバニアンが退職するようです。
学生時代にジョブズに出会い、Nextをつくりあげ、それをWindowsPCに対応させ、その後ジョブズと一緒にAppleに移り、NextをMacintoshに対応させたMacOSXをつくった。その後、Intel PCに対応させた。
マニアックでお堅いUNIXをベースに、ポップで優雅なMacOSXをつくった仕事は大変だっただろうと思う。
MicroSoftのような大量の資金や人材を使うわけにはいかなかっただろうし。
すばらしいOSというarchitectureをつくりあげた最高のarchitectテバニアンに敬意と感謝したい。

ジョブズは常に天才的なエンジニアやデザイナーを捕まえ、酷使し、革命的なプロダクトを生み出してきた。
AppleIIはスティーブ ウォズにアックと
Macintoshはビルアトキソンやスーザンケア達と
Nextはテバニアンや比嘉ジェームス達と
再度のAppleでは、デザインはジョナサンアイブ、OSはテバニアン。iPodは比嘉ジェームズみたい
Apple社創立30周年のようだけど、今後も新しい魔術師達と世の中を面白くするプロダクトを世に送り出して欲しい。

仕事用のMacをOSXに切り替えたのは実はほんの数ヶ月前。独立して以来使っているG4なんだけど、ストレス無く使えている。堅牢で、気持ちのいいOSだと思う。

テバニアンは休息したいようだ。ほんとうにお疲れさん。

Apple WWDC 2005

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今年もWWDC(世界開発者会議)の季節がやってきた。
Appleが開発者向けに開くイベント。
ここでは、他の消費者向けとは違う発表が行われる可能性が高い。

今回は、いくつかの情報が事前にリーク?されていて、少しずつ盛り上がりを見せてきた。

1ヶ月ほど前、Appleがタブレット型の機械の意匠登録?特許?を申請し、認められたというニュースがあった。ノートパソコンの画面だけを持ち運ぶイメージ。
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次は、CPUにインテル製のものを検討するという情報。IBMのケツを叩く意図ではないかという憶測。

その二つの情報をつなぐも出てきた。
ジョブズ本人も、今年は驚くような新しい商品を出すと言っていたし、それは従来の商品を新たに置き換えるものではないというイメージだった。

とすれば、iPodの延長線上で、miniの次に出てくるものと言えば・・・・
持ち歩けるmini。
iPodと、mini又はiMacを持っている人がさらに欲しくなるもの。

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