今日から始まる大竹伸朗展に行ってきました。
80年代後半から気にはなっていたのですが、まとめて観るのははじめてです。
最初は、バランス感覚の巧みさに酔いしれてたのですが、次第に眼が気になり始めてきました。
僕たちは眼というセンサーから得た情報を脳で実態として認識するのですが、眼で見てるものが全てじゃないし(eg.風は見えない)、眼で見ることが実態を掴む唯一の方法じゃない。触ったり、食べたり、飲んだり、匂ったり、総合的に眼の前の状況を実態として認識してると思います。
視覚情報は、対象を客観的に捉える傾向にありますから、眼で見ることでその対象と一体化することはなかなかできない。
大竹さんの作品は、眼で見るためにつくってなくて、眼の奥にある脳の視覚情報を解析するあたりの部分を刺激するものだと思う。
平面(2次元)の作品も、立体的(3次元)に近づける操作を加えていますし、音や時系列化など時間の次元も加わっています。
彼が作品を作るということは、本来知覚できないはずの4次元や5次元空間をかすかに感じ取り、それを二次元や三次元の作品として作り出しているということではないかと思いましたが、、、実際はどうかな。
講演会があるので、背景のようなものが聞けるかもしれないです。
どちらかというと古い作品が多かったですが、一人の作家が長年生み出した作品をまとめてみると、面白いですね。