ハイヤ大橋:レンゾ・ピアノ

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天草下島の最南端。東シナ海の海流から見たら最先端の町。牛深は魚で有名な町です。
僕が生まれ育った瀬戸内の海沿いの町に漂う潮と魚と漁船の香りがしっかりあるどころか、こちらが本家本元かな?という気になります。
弥生時代初期から中国南部の海洋民族が、大量に日本に移住し、弥生人となったそうですが、先ず船を停泊させて、一息ついたところかな?という気になりました。

この町に来たのは、レンゾ・ピアノのハイヤ大橋を見ることが大きな目的でした。
ピアノは、僕が一番尊敬する建築家の一人です。

ハイヤ大橋は、牛深湾の空中を横切る非常にスリムな橋です。
一見装飾に見える橋の横にある湾曲した板は、横風を防ぐ機能を持ったものです。
構造体のスリム化、軽量化が図ることを目的としたものでしょうか?

美しい自然に、シンプルな建築や構造物があると、それなりに映えるものですが、この橋は日本の他の橋とは比べることができないほどの完成度で成立しています。

遠方までの広い範囲の空間を支配する完成度の高い建築。
コルビュジェは若い頃アテネのパルテノン神殿を観て、そんな感想を持ったそうですが、この橋も今でも天草という広い島の空間体験において非常に影響力を持って僕の記憶の中にあります。

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