スペインのカンペールという靴屋がこの秋売り出したライン。人間は室内で過ごす時間の方が圧倒的に多い。室内でも革靴を履いている人たちにとって、果たしてこの靴という存在はどうあるべきか。足を締め付ける靴を履き続けるのはいかがなものか。もっと足がのびのびと生きる手だてはないのか。それでこれ。外履きスリッパみたいな靴。素材は2種類あり。フェルトとゴム(こっちは水仕事の人のため)。ぽっくりしたサボのようなかたち。素材はすべて自然にかえるエコロジー靴。自分の足のサイズではいてみるとかなり大きい。ぶかぶか。脱げそう。走れない。そう走らずに生きるのである。最近のスローフードのごとく、スローワークでいこうではないか。これをはいておうちでしごとして、自転車に乗って(カンペールは木製の自転車を出しているらしい)おでかけするのだ。エコロジー的生活。確かにね。これはいて外に出ると、スリッパはいて外に出てきたような、変な室内との継続感というか、パジャマ来たまま外に出て来ちゃったみたいなゆるいかんじが、からだにあるのね。ぴしーっと緊張感もってばりばりやるぞーって気分の対極。もしかしたら生き方が変わってしまうかもしれない。世の中の人みんながこれ履いたら、世の中のほほんと平和になるんじゃないか。実は、この靴を一目見たとき、誰もがこれを履いて歩いてたらいいなあ、という感じがまずしたんだな。それはコンセプト的に正しい感じ方だったんだと思う。この靴を履くことから生活は変わる。裸足から下駄から草履から、いろんなこと変わってきているはずだから。みんなに履いてもらいたいなあ。最近のデザインを考えるに、もう他との差別化とか珍しいものとかじゃなくて、みんなが一緒にそれをいいと思うようなものが流行とかじゃなくて存在できるといいなと思う。どうぞお試しを。カンペール、がんばってもらいたいから、宣伝します。取扱店は、「HEEL&TOE」(アルパーク店もしくはシャレオ店)
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