NORI NOTE

2005.1.18 今年もよろしく   
1月も半分過ぎて、お正月の空気はもうない。お正月気分は好きなんだけど、日常が戻ってくるといつもほっとする。
毎年スケジュールの手帖をどうしようかって思い、なかなか気に入って定番にするようなものが見つからない。昨年は結局買いそびれて、何年も前に買った小さなノートを引っ張り出してきて、日付を自分で書き込んで使っていた。紙の表紙に、便所紙のような再生紙のような中身。1年持つかどうか半ば実験的な試みだったけど、なんとかまっとうできた。(右のよれよれのです)今年は、無印の文庫本サイズのこれも頼りないような手帖(にしては値段が高い)に、布カバーをかぶせてみた。ついでにペンケースも作ってみた。革張りのいかにもビジネス面手帳とは逆テイストの、情けな路線だけど、まあいいか。


2004.11.20 是枝さんのおはなし   
何も裏切られることのない、映画監督是枝裕和氏のおはなしでした。なんか、いい人だったね、って思わず口にしてしまうような。でも本当は、いい人なんかじゃないのさ。彼は充分に彼の持つ過剰さを表現している。その淡々とした静けさや強く言い切ってしまわないやり方にだまされてはいけない。映画監督はそのシーンを作り上げるために、全てを司るのだ。役者を自分の思い通りに動かすために、どんな手を使っているのかしれない。その美しい風景を手に入れるために、神様とどんな約束をしているのかしれない。でも彼の撮る絵のことが、みんなきっと好きになってしまうだろうというような、そういういい人。(「誰も知らない」観ました?)


2004.10.31 CHICA PRESS   
オープンハウスをするので何か配りものをつくらなきゃって、つくりました。INPLACE BOOK 2004-2005。いつも必要に迫られる度にちょこちょこつくってましたが、今回ははりきって100部。紙も買って、ホチキス止めにして、しこしこ作ったのですが、紙がちょっと厚かったみたいで、プリンターに差し障りがありました。出来はまだまだですが、とりあえずページものができたので嬉しい。請求してくだされば送りまーす。


2004.10.2 沖美の秋   
沖美町の住宅引き渡し完了。安堵感と寂しさと。大黒神島を目の前に望み、道を隔ててそこが海というロケーションは、何にもましてその風景が主人公。その場所に佇む気持ちのよさを、そのまま壊さずに居室内でも感じられることが今回の主旨。誰もが皆、気持ちのよいことにこころやからだが解放されてしまう。時間を忘れ、自分を忘れ、風景の中でただ過ごす。大工さんたちは仕事を忘れはしなかっただろうか。釣りは楽しんでいたのは聞いているけど。(とれたてのさより美味しかった。)現場帰りに町の施設で温泉に入って帰るのももうおしまい。楽しい現場でした。


2004.8.15 スリップウェア展   
あとここ3年ぐらい続いているのは、帰省したついでに近辺の展覧会に行くこと。2002は天竜市の秋野不矩美術館、2003は豊田市美術館のダニエル・ビュレン展。今年は豊田市民芸館のスリップウェア展でした。人気のない展示空間で、どれかひとつくれるっていったらどれにしようか遊びなんかして楽しみました。でもこのスリップウェアって、イギリスでは評価されてなくて、日本の民藝運動がそのすばらしさを認めたものなのらしい。イギリス人の日常雑器だけど、イギリス人には認められてない。美味しそうなオーブン料理に使われているイメージがそれを取り巻いていて、こう素朴なイギリスの片田舎のエプロンをつけたおばーちゃんのパイなんてとこまでイメージはふくらむのに。

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