丸亀の猪熊弦一郎現代美術館にて、ヴォルフガング・ライプ展。オープニングの作家トーク。広がりも深まりもしない話を、眠りながら聞く。KとTは隣でくうくう本格的に寝ている。学芸員の質問が学生レベルなんだもの。ドイツ語通訳の女性の方が余程わかってる。それに加えて本物の学生たちがやっぱりどうでもいい質問するし、この場を借りて、ライプ氏に絵本なんかプレゼントしちゃうおばさんもいたりするし、どーっとどーっと疲れるのであった。ライプ氏は、真っ赤な顔をして花粉色の服を着て、椅子にしなりと斜めに腰掛けていた。彼はアレルギー体質か? 作品は、花粉とミルクと蜜蝋と米と、それだけだって知っていたけれど、それだけだった。作家もそう言ってるし。なんでかな。床の素材がよくなかったからかな。並べ方に問題があるのかな。あのライプ氏が膝をついてミルクを注いだり、花粉を置いたりしてるチラシ写真の方がいい、なんていうのはなぜだ、と宿題は残るのであった。
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